パパは私を見てくれない。【フロイド・リーチ】

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「ジェイド叔父さん、」

「おや、A」

「コーヒー淹れよっか？」

そんな幼い頃の記憶には少し蓋をして、

今私は１５歳、みんなでいう中学三年生。

…学校には、行かせてもらえなかった。

でも、ジェイド叔父さんとアズールさんに勉強を教えてもらってたから全然大丈夫。

…友達はいないけどね。

「お願いします。…ところでA、」

「…なに？」

「…高校へは、行きたくないんですか？」

行きたい。


…行きたいに決まってる、

小さい時からずっと家に縛り付けられて、外の世界は知らない。

ママもいない、パパには嫌われてる、

…外に出たいよ。


「いって、…いいの？」

少し声が震えた。

「…ここに、NRCへの入学状が」

「…、…っ…」

NRC。ナイトレイブンカレッジ。

叔父さんやパパの時は男子校だったらしいけど、今は共学校にっている。

「…行きたい、行きたい…っ！！」

「フロイドには内緒で、…はじめての反抗期ですね」

「うんっ」

その時、インターホンが鳴った。

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