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所謂、腐れ縁 ページ27

■■



「コイツ、自分の事って何も話そうとしないでしょ?」

「確かに」

「そうですね…」

『…』



コイツなら、俺が本当に嫌なことは暴露しないだろう。
俺が一番信用しているのは、目の前のハルだけだから。



「臆病なのよね。強がって見せてるけど」

『完全に悪口』

「アンタは黙って食べてなさい」

『んぐ』



それでね、とカウンターに身を乗り出すその表情は輝いている。
そうかこの2人、可愛い系だから気に入ったのか。

まあ、単純なやつだこと。



「Aが「あー…」とか「んー…」って言うの、聞いたことある?」

「さっき聞きました!」

「俺も、何回か聞いたことある」

「そういう時は大体、あまり触れてほしくない話題だったり嘘をついたりするから。そういう時は話題を変えることをお勧めするわ」

「なるほど…!」



きっとこの情報は劇団中に出回るんだろうなあ。
まあ、嫌な話されるより避けてくれる方が助かるけども。

ってか、そんな口癖があったなんて自分でも気づかなかった。



「…でも、思ったよりAはあなたたちを良く思ってるみたいね」

「本当ですか?!」

「ええ。嫌いな人とは仲良くしないタイプだから」

『嫌なやつに取り繕う必要とか感じないからな』

「よかった。俺、Aさんに嫌われていないか心配だったので、安心しました!」



ああ、咲也が純粋過ぎて眩しい。
俺にもこんな時期があったかな…いや、ないな。



「…スマホなってる」

『ん? __あ、万里からだ』



「今日は監督ちゃんお手製のカレーだってよ。さっさと帰って来い」というメッセージに、OKのスタンプを返す。
アイツ勝手に人の秘密ばらしておきながら…帰ったら一言いってやろう。



『もうそろそろ帰るか』

「もうですか?」

「監督にアンタの秘密探って来いって言われたんだけど」

『俺に言っちまっていいのかそれ。…俺のことが知りたかったら、勝手にここに来てハルに聞いたらいいさ』

「フフ、私は大歓迎よ♪」



自分から言うよりはよほどいい。
お節介な友人に、頼らせてもらうことにしよう。



『サンキュ、ハル』

「どういたしまして。心配しなくてもAなら、きっと大丈夫よ」

『…あぁ』



■■

ニセモノの正義感→←おねえさん



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あーか(プロフ) - 続き楽しみにしてます。 (2020年4月3日 17時) (レス) id: 460cee1a24 (このIDを非表示/違反報告)
哲弥 - あの…もう終わりですか? 俺楽しみにしてるんで、頑張ってください! (2019年6月6日 17時) (レス) id: 9dda0ba0f7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます!精一杯書かせていただきます! (2017年9月6日 21時) (レス) id: 77b318de68 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - サカナさん» ありがたいお言葉…励みになります!ありがとうございます! (2017年9月6日 21時) (レス) id: 77b318de68 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 続きとっても楽しみです!頑張ってください! (2017年9月6日 18時) (レス) id: 9dcf28c287 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ノア | 作成日時:2017年6月7日 22時

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