ありがとう5 (ページ40)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:66,702 hit

240＊ページ40

涼太side

病室に先生が急いで入ってきて、看護師さんがなんか機械を引いてきた

医師「白濱さん！口開けられますか？」

亜嵐「ん、ｯ…んくっ…ｯ」

医師「ちょっと脱脂綿くれる？」

看護師「はい！」

亜嵐くんがもう自力で開けられないことを知った先生が脱脂綿を要求した

丸められた白い脱脂綿を亜嵐くんの上下の歯と歯の間に挟んだ

医師「ちょっと苦しいけど我慢して下さいね～」

その掛け声とともに看護師さんが亜嵐くんの口元にガーグルベースンを準備した

そして先生が持った管が亜嵐くんの口に入っていく

隼「あ、いや…」

マネ「隼、見ないでおきな、ね？」

医師「OK」

看護師「はい」

看護師さんがスイッチを押すとズズズｯと管から音が鳴りだした

亜嵐「ゲホッ、ｹﾎｯうっ…おぇっ…おぇっ…」

メン「頑張れ…」

苦しそうに嘔吐く亜嵐くん

嘔吐物を吸引してるんだ……

医師「もう少しですよ～」

亜嵐「ゲホッ、、く、ゲボッ…」

医師「出た、止めて」

看護師「はい、」

先生が管を抜き始めた

亜嵐「ん、ｯ…うっ…えっ…ｹﾎﾟｯ…はぁっ、はぁっ」

医師「頑張りましたね。ちょっと酸素濃度低いので、ベットに寝かせて、酸素投与しましょう」

メン「はい」

弱い呼吸を繰り返してる亜嵐くんの唇はさっきよりはマシになったけど、まだ紫がかってる

龍友「はぁっ…良かったｯ…」

メン「っしょっと…。」

医師「院内着は後で着替えましょう。呼吸が安定しない方が危険なので。」

亜嵐「はぁっ…ｯゲホッ…はｯ…はぁっ…」

酸素マスクが付けられて、曇りだした

心電図と酸素濃度をチェックしていく先生

亜嵐「ちょっと失礼しますね」

急に聴診器をつけて胸の音を聞き出した

医師「心臓の方に負担がかかった分、少し拍動に乱れがあります。目を離さないで下さい。」

裕太「はい、」

先生と看護師さんは出て行った

マネ「無理させちゃってごめんね…」

亜嵐「はぁっ…はぁっ…」

力無く頭を横に振った亜嵐くん

口が少し動いた

けど…

……言葉が聞こえてくることは無かった