ありがとう5 (ページ32)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:66,660 hit

232 ページ32

メンディーside

病室に入って亜嵐くんから少し離れたところに座った

マネ「亜嵐、おはよう。体調どう？」

マネさんがいつものように質問している

何か答えたけど、こっちまで聞こえないくらいの小さな声…

マネ「そっか…。亜嵐、メンバー来てくれたよ！」

そう言って俺達を見たマネさん

みんなで立ってベット横に移動した

そこには前よりもはるかに痩せて、血色のない顔の亜嵐くんがいた

目を逸らしたくなった…

隼「…ｯ」

メン「亜嵐くん、おはよう！」

龍友「久しぶりやなぁ」

亜嵐「…ぅん…」

するとゆっくり俺たちに手を伸ばしてきた

裕太くんがその手を掴むと亜嵐くんの顔が一瞬で歪んだ

その直後に涙が頬を伝った

亜嵐「ぐすっ…ｯ…ﾋｯｸ…」

裕太「ちょっと起こすで？苦しかったら言ってや？」

多分我慢できなくなったんだろう

裕太くんがベットのリクライニングを上げて、抱きしめる形になった

裕太「辛かったなぁ。会いに来てやれんでごめんな？」

涼太「ごめんね…」

亜嵐「…ﾋｯｸ…ﾋｯｸ…ｹﾎｯ、…ん…」

大きかった背中は小さくなっていて、儚く消えてしまいそうだった

看護師さんが来て、栄養の点滴を付けて出て行った

その点滴を見ただけで、

亜嵐「ん～、、ｯきもち、わるく、なるから、いやぁ…ｹﾎｯ、ﾋｯｸ…」

隼「大丈夫だよ…。みんないるから、ね？」

精神的にも弱くなってるのもあって、久しぶりのメンバーに甘えたが発動している

亜嵐くんの涙も少しして止まり、みんなで沢山話した

涼太「ここ迷ってるんですよね！」

龍友「そうなんよ～。どうする？亜嵐くんなら」

亜嵐「…ここ、入れ…かえる…」

玲於「確かに。その手もあったわ。」

ツアーの話をしたり、ゲームのこと、リハ中の出来事

沢山話して時間はあっという間に過ぎていった

亜嵐くんの発作や不整脈も起こることなく、先生もマネさんも安心していた

メン「楽しいね！亜嵐くん！」

亜嵐「うん！」

最近の中で1番の満面の笑み

メンバー全員がその笑顔をしっかり見た

嫌だけど…さ、、

これが最後になるかもなんでしょ？

いつ見れなくなるか分からないこの亜嵐くんの眩しい笑顔

その事もあってか、みんなの瞳にはうっすら涙が滲んでいた