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「おい、冨岡。そっちの黒板が汚れているぞ。もっと、ちゃんと消せ」
「悪い、伊黒」
教室では、新入生の為に二人の教師が準備を進めていた。静かな教室に、扉の開く音が響く。
『前々から思ってましたけど、義勇さんと小芭内さんって実は仲良いですよね』
「フン、そんなわけ……ない、だろ、」
やや不機嫌そうに振り向いた先には、笑みを浮かべる少女の姿。平和ボケしたアイツと重なる。我に返った時には、少女は教室から出ていた。
二人はその後ろ姿を、探した。
*
「この桜の名前……なんだっけ?」
ぼんやりと桜の木を眺める少年は、ため息を零す。彼が着ているのは、中等部の制服。つまらなさそうな彼の後ろ姿に、声をかける者がいた。
『ソメイヨシノだよ、無一郎』
「ふーん、そうなんだ……って、まさか」
忘れっぽい僕に、いつも何かを教えてくれたあの子の声が聞こえる。弾かれたように振り向けば、彼女は遠くで笑っていた。
少年は桜舞う中を、走った。
*
『思ったより、時間かかちゃったなぁ』
少女は、学園の中で一際大きな桜の木を見上げる。花弁に包まれる少女は微笑みを浮かべていた。風の音に交じって、多くの足音が近づいてくる。
『ふふ、皆変わってなくて見つけるの簡単だったよ』
「本当に……?」
まだ信じられないでいる少年達に、少女は笑う。昔とは違う、黄色の瞳がきらりと輝いた。
『言ったでしょう?』
『生まれ変わったら、先に私が見つけるって』
少年達に囲まれた少女の上では、太陽が眩しく輝いていた。
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白猫さん(プロフ) - 泣きました。泣きました。 (2021年10月10日 20時) (レス) @page39 id: d1d66ac9b7 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - あと、今更なんですが、1話の「宇隨」ではなく宇髄だと思います! (2020年9月27日 14時) (レス) id: 9b97fff7dc (このIDを非表示/違反報告)
おもち - はじめまして!お話面白かったです!更新頑張ってください! (2020年9月27日 14時) (レス) id: 9b97fff7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - mustardさん» コメントありがとうございます。最後の話は私自身、悩み悩んで書いていた部分なのでそう言って貰えると嬉しいです!夢主にも鬼滅キャラにも今世では幸せになってほしいです…楽しんでもらえて、良かったです^^ (2020年4月14日 22時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
mustard(プロフ) - わぁ!完結おめでとうございます!!とても面白く読ませて頂きました。夢主ちゃんが最後に皆に会いにいく所で涙が出そうになってしまいました(笑)今世で幸せになって欲しいです。 (2020年4月14日 20時) (レス) id: e36ed0dc7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこもち | 作成日時:2020年3月18日 17時