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業『じゃあAは参加?』
「うん。前までは職場が厳しくて行けなかったけど今回は行けると思う。」
近くにあった公園のベンチに座り、携帯をカバンから取り出す。
トーク画面を開くと、磯貝くんが丁寧に日時や場所を書いてくれていた。
磯貝くん再来週の土曜19時から、この会場で同窓会したいと思ってる。勿論皆忙しいだろうから参加は任意で構わないよ。
磯貝くん【会場の画像】
それに返信しているのは莉桜、カエデ、寺坂くん、前原くん、メグ。
全員OKみたい。
私も行けるよ、とキーボードを開き打ち込む。
送信すると一気に既読が着いた。
莉桜ほんと!?A初めてじゃない?
Aうん、初めて。今の職場は優しい人ばかりだから行けるよ。
文面を見るだけで莉桜の喜んでる顔が頭に浮かんできて…。
本当に歓迎してくれてるんだなって感じて頬が緩む。
業『何にやけてんの。』
「んー?いや、嬉しくて…。」
暗闇の中私達を照らすのは街灯と携帯の光だけ。
目、悪くなっちゃいそうだな…なんて、呑気なこと考えていると肩がずんっと重くなった。
当たり前だけど隣に居るのは業だけだから、私の肩に頭を乗せているのは業。
「ど、したの…?」
業『別にー。』
「そっか…。」
業が触れている所だけが熱くなっていく。
大人になってからも私たちの距離は近いままで、高校からの友達には"付き合わないの?"なんて何度も言われて。
こっちからしたら業はバリバリ恋愛対象だ。
だけど業は私のことをそんなふうに見ていない。
正直中学の時は私の事好きなのかなって思うような行動は沢山された。
修学旅行で誘拐された時や、渚との真剣勝負の後私の怪我を気にして来てくれた時とか。
卒業式の日だって、マスコミから守るように私を抱き締めてくれた。
ずっと鮮明に覚えてる。
けど今はそんな素振りはあまりしない。
時々なら、されるけど。
業『何考えてんの。』
「中学の時のこと。」
業『へぇ…。』
ぐりぐり、と頭を肩に押し付けられ、業の髪が首に当たる。
擽ったいな。
擽ったさを我慢していると、肩が軽くなる。
離れちゃった、残念。
そう思っていると、"ふー"と首に息を吹きかけられた。
突然の事にビクッとする。
「ん…擽ったい。」
業『反応いいからやるの楽しいんだよね。』
「ほんとドS。」
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ヒヨコ(プロフ) - ホントにおもしろかったです!次の作品も楽しみにしてます! (2020年6月14日 19時) (レス) id: a71ea1e4cf (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夢主のファーストキスってビッチ先生なんじゃ (2020年6月1日 18時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
Mocha(プロフ) - 面白かったです! (2020年5月13日 21時) (レス) id: 87128bc86a (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - あのすみません、16の、カルマのセリフの「どうやらちがうみたい」が「どうやるちがうみたい」なってますよ。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - *利茄*さん» 何の小説ですか?題名、教えて下さい! (2020年5月4日 12時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年4月3日 17時