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「よっ…と!」



仕事終わり、1度家に帰ってラフな格好に着替え椚ヶ丘まで来ていた。



律『木村くんが烏間先生と連絡が着いたそうです!超体操服を支給してくださるとの事です。』



「そう…サイズ入るかしらね。」



律『あ、ちゃんと今のサイズになっているそうですよ!』



さ、流石防衛省…。



律と話しながら山を登る。



フリーランニングを駆使して数分で登りきった。



頂上は草や木が生い茂っている。



E組の校舎がある山よりも整備されていなくて、草を掻き分けながら奥へと進んだ。



建物は山小屋がひとつ。



ギィ…と恐る恐る開けると、二つの視線が私を捉えた。



男『…誰だ。』



カエデ『ん!んー!』



最悪だ。



ガムテープで口を塞がれ、椅子にぐるぐる巻きにされているカエデと、拳銃を構えている男。



会いたくないと思っていた現場に会ってしまった。



「律。」



律『はい!』



私が名前を呼ぶだけで把握したのか、携帯の画面から消えた律。



じっと男を見つめていると、パンッと1発撃ってきた。



弾が頬を掠る。



「いっ…た…。」



私はかろうじて持っていた小さなハサミをカバンから取り出す。



そして男に接近した。



「どうしてカエデを…貴方、普通のファンじゃないわね?」



男『柳沢の復讐に決まってるだろう。』



「っ…その名前を私の前で出すな!」



ハサミを開き、刃を向ける。



すると男が拳銃を投げ捨てた。



…何故無防備に?



警戒しながらカエデの方に近づく。



庇うように前に立つと、男は信じられないものを取りだした。



私もカエデも、息を飲む。



バチンッと床に叩きつけられるそれ。



中学3年生で1年間ずっと見てきたもの。



それは獲物であり、時に私たちを落ち着かせてくれた。



イトナくんもカエデも…一時持っていた。



「どうして…触手を持っているの!」



男『だから言っただろ、柳沢の復讐だと。』



「本当に貴方はっ…!」



助走を着け、一気に近づき男にハサミを刺す。



だけど刃物が効かないのは、もう十分承知している。



男は触手からハサミを抜き、そこらへ投げ捨てた。



男『さぁ早く帰りなお嬢ちゃん。…その黒髪の女は置いて、ね。有名人が誘拐されたら注目度は上がる。そうすれば柳沢も…。』



「嫌よ、絶対にこの子は置いていかない。」



男『ほぉ…だったらこれを打たれても良いのか?』



男が再び取りだしたのは、注射器だった。

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ヒヨコ(プロフ) - ホントにおもしろかったです!次の作品も楽しみにしてます! (2020年6月14日 19時) (レス) id: a71ea1e4cf (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夢主のファーストキスってビッチ先生なんじゃ (2020年6月1日 18時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
Mocha(プロフ) - 面白かったです! (2020年5月13日 21時) (レス) id: 87128bc86a (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - あのすみません、16の、カルマのセリフの「どうやらちがうみたい」が「どうやるちがうみたい」なってますよ。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - *利茄*さん» 何の小説ですか?題名、教えて下さい! (2020年5月4日 12時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セツ | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年4月3日 17時

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