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『頑張ったな。』
話が終わって最初の彼の言葉は、それだった。
「がん、ばった…？」
『あぁ。』
「私はっ、私は頑張ってなんかない！私のせいで母さんと父さんは死んだの！なのに私だけのうのうと生きて…。それにっ、私は可哀想なんかじゃない！それを証明してやるって…。」
バンッ！と机を叩いて立ち上がる。
すると、彼は隣に来て私を見つめた。
『死んで何になる？』
「…え……？」
『お前が死んだら親は悲しむ。それに、可哀想じゃない証明なんて死んだらできないだろ。』
「っ…。」
分かってる。
自分でもわかっていた。
死んでも何にもならないこと。
ただ、この世界から身を投げ出す理由が欲しかった。
そんなことでしか無かった。
『証明したかったら言い返したらいいんだよ。死んだら何にもならない…っ…。だから、生きることを諦めるな。』
「っ…！」
諦める…。
そうだ、私は諦めていた。
生きることを、踏ん張ることを。
暖かな体温が私を包み込む。
『ただ、今は泣いていいから。』
「っ…うぅ…。」
私は彼の腕の中で、声が枯れるほど泣いた。
「っ…変なとこ見せてごめんなさい。」
『なんで敬語？もう外してもらっていいんだけど。』
「…分かっ、た。」
ひとしきり泣いたあと、黒羽くんから離れて一息つくために椅子に座った。
「ねぇ…それより。」
『ん？』
「黒羽くんって怪盗キッドなの？」
『ぶふっ！』
飲もうとしていたお茶を勢いよく吹く黒羽くん。
「ていうか確定よね？」
『…まぁ。』
あ、認めた。
頭をかいている黒羽くんを横目に、自分でもゲスいと思う考えが頭をよぎる。
「…ねぇ、黒羽くん。」
『んぁ？』
「怪盗キッドのこと秘密にしてる代わりに、私をここに住まわせてくれない？」
『……は？』
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ピコピコハンマー - 「気をつけて」は「を」です！とっても面白い作品です！これからも頑張ってください！！ (2021年6月19日 9時) (
レス) id: a1310badd0 (このIDを非表示/違反報告)
魔理華 - 楽しみに待ってます！ (2019年7月15日 20時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 魔理華さん» ありがとうございます！頑張りますっ！ (2019年7月13日 0時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
魔理華 - 面白かったです！続きが気になります！更新頑張ってください応援してます (2019年7月12日 7時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 黎夢さん» ご指摘ありがとうございます！当方あまり弓道に詳しくなく、調べた限りの事で更新しておりました…。良ければ、改善点を教えていただけないでしょうか？ (2019年7月8日 10時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セツ
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年5月25日 11時
