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僕は急いで着替えて高山さんを追い掛ける。
『ちょ、待ってって…!』
ホテルを出たところでやっと追い付いた。
「…なんですか。」
『顔赤くしてる理由は分かるけど、なんでそんな顔してんの?…寂しそうな、顔。』
「っ…そんな顔してません!」
大きい声に、周りの人がこちらを見る。
『ちょ、こっち。』
「ちょっ…と…!」
路地に連れてくる。
『なぁ、教えて。』
「…私は、センラさんのリスナーですよ?そんなやつがこんな親しい距離になっちゃダメじゃないですか…。それにっ、どうしてセンラさんは私に抱きついてきたりするんですか?…まるで、誰かと重ねてるみたいじゃないですか。」
話している内に、下を向いていく高山さんの顔。
『…ごめんな。そんなこと思わせて。』
確かに、僕は…ねむと高山さんを重ねてたんかな…。
『もう、会議以外では会わんとこう……な。』
「…はい。」
失礼します、とお辞儀をして帰っていった。
『…女の人にあんな顔させて…何しとんねん、自分。』
路地の壁にもたれてしゃがみ込む。
プルルルルッ プツッ
『もしもし、営業課の折原です。…はい、今日は休ませて頂きます。…はい。』
休むことを伝えると、課長は1度休んで欲しいと思っていた、と優しい言葉をかけてくれた。
『っ……坂田にでも…掛けてみるか。』
電話を掛けると、直ぐに出てくれた坂田。
坂田『センラ?どうしたー?』
『坂田…今から行っていい?』
坂田『は、仕事は?』
『休んだ…。』
坂田『…わかった。ゆっくり待っとくわ。』
名古屋から東京は少し遠い。
家に戻って車に乗り、坂田の家に向かった。
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心愛 - 更新楽しみに待ってます! (2019年1月23日 2時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 弓乃さん» 前言ってましたね(笑) 酔ったセンラさん見てみたいです(笑) (2018年7月30日 10時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
弓乃 - 待って、センラさん貴方何もないところで転んでそれに気が付かなかった人なんだから、やめなってww最高です。夢主ちゃんの気持ちすっごい分かります!ふぁぁぁ…いいなぁ〜。私もそんなドッキリハプニング起きて欲しい…続き、正座待機で待ってます! (2018年7月25日 22時) (レス) id: 37f466ffe8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2018年7月19日 10時