君がいた夏 ページ5
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ふたり夕暮れの海辺に座る
君は夕陽に染められて赤いのか
それとも俺と一緒にいるから赤いのか…
そんな君が
誰よりも何よりも1番好きだった
海の家での仕事が終わると
いつも二人でここに座り
真っ黒に焼けた俺の肩と
俺より少し白く
でも普段よりは赤く焼けた肩同士を
互いに凭れさせたまま
ずっと笑っていたね
もうすぐ
君と過ごした夏が終わる
君は
僕の腕時計の針をくるくると回しながら
『まだ…一緒に過ごしたい』
その仕草と顔と声にドキドキした
赤く染まる頬に手を添えて
俺はいつものように
薄い唇にそっと口づけをする
額をくっつけ
鼻を擦りあわせ
くすくすとどちらともなく
笑い合い
また口づけをした
秋がくれば
俺たちはまた元の場所に戻る
お互いがかわらないと
わかっていても
夏の終わりが近づくと
どうしようもなく
寂しさが押し寄せてくるのは
仕方ないことだよな?
この思いは変わらない
もうすぐ
夏が終わる
今の時間(とき)から
俺たちを引き離していく
言葉にできずにそっと離れた
『行こうか…』
君に手を差し伸べ
君はもう夕陽が沈んでしまった静かな海を
少し寂しそうに見たあと
俺の顔をみ上げてニコッと笑ってから
手を掴んでくれた
指を絡ませ合い
俺たちはその場所をあとにした…
FIN*
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REN(プロフ) - 綺佳さん» 甘い大宮さんはたまらんです!あたしのほうがいつも綺佳さんからたらふく頂いてますよ!ごちそうさまです(*´▽`*) (2021年7月7日 11時) (レス) id: 7382997a0d (このIDを非表示/違反報告)
綺佳(プロフ) - まとめて読ませていただきました♪アメブロさんもまた順にたどらせていただきまーす!あまーい大宮さんはやっぱりたまらんですね。ごちそうさまでした。 (2021年7月7日 0時) (レス) id: 497d776a16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:REN | 作成日時:2021年1月18日 15時