花の言の葉【ars】短編集 1 (ページ13)

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◇ひまわり【1本】①S×A ページ13

高校生初めての夏休み
俺はバイトを始めた。

何しよ？
どこで働こうかな？
なんて浮足立っていたら
母親に

『雅紀！バイト探してたわよね？こんなのが入ってたわよ？オープンスタッフならみんなで、スタートできるし働きやすいんじゃない？』

言われて手渡されたのは
チェーン店のチラシ
"オープニングスタッフ"と
書かれたものを俺に渡してきた。

俺はすぐに電話したら面接するから〇〇に来てほしいと言われた。

面接場所は家から少し距離があったけど知らない場所じゃなかったから迷わずに行けた。

店の前はよく通ってたけど中には入ったことがなかったから少し緊張した。

チェーン店のお店の名前だけれど
そのお店は
おっちゃんとおばちゃん、その息子とで経営してる小さなお店だった。

おっちゃんが修行して名前を借りた？頂いた？かなにかみたいだ。
聞いたけどあんま頭に入ってこなかった。

おっちゃんの甥っ子が修行して帰ってきたから
2号店を俺の住む近所にオープンさせると言う話。

その為スタッフを募集していたらしい。
あと数日でできるからそれまではここで慣れてから働いて欲しいとすぐに採用になった。

同時に採用されたやつは『二宮和也』と名乗った。色白でそのへんの女の子よりかわいいやつだった。
ちょっと変わったやつだけどゲームが好きらしく大野！なんてすぐに呼び合って俺もゲーム好きだったからすぐに仲良くなった。

店の内容や段取りも覚えてきたというころに
オープン当日がやってきた。
俺はタイミング的にその店の店長になる人と顔を合わすことがなかった。

大野は店長に、なる人と何度か顔を合わせてて一緒に仕事もしたらしい、俺は人見知りもあるからどんな店長なんだろ？うまくやっていけるかな？

当日がくるまでドキドキしていた。

大野は面接先の店のほうが家から近いみたいだったけど家から距離のあるところで働きたかったらしい…なんかあんのかな？

朝からドキドキしながら家を出て店に向かった、シャッターはもう開いていて俺はしゃがんでそこから入った。

半分くらい電気がついたところに少し茶髪がかった肩が少し撫でてない？って人の後ろ姿があった。

「おっ、おはようございます！！」

最初は挨拶が肝心だよな！と思って元気に入っていったらその人は背中をビクッとさせてゆっくりと振り返った。