クル先のマブは美術教諭【twst】 (ページ22)

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公開シークレット！ページ22

〈美術室〉

｢見事なもんだな。｣

生徒が居なくなり、ランドルフだけになった美術室にカツンと靴が鳴った。

｢デイヴィス。｣

｢今回は一段と野次馬が多かったな。｣

クルーウェルは絵を眺めながらランドルフの方へ歩く。彼もランドルフの魔法が好きだった。ライバルである彼の実力が非常に優れていることは知っている。腹立たしいほどに。自己肯定感が低いくせに向上心は引くほど高いのは学生の頃からちっとも変わっていない。アーシェングロットに似ているな、とクルーウェルはいつも思うのだ。

絵の最終仕上げを人が多くて見ることができなかったのが残念でならなかった。絶っっっ対に言わないけど。

『あら！貴方、デイヴィスさんね！ランドルフ先生を無理やりにでも寝かせてくれる方よね。よく話を聞いてるわよ、お節介だけど良い奴だって。』

｢おい！ビアンカ！！｣

｢へぇ、それは誰から？｣

『もちろんランド｢ア─────ッ！！｣……なによ、照れなくたっていいじゃない。』

何を言おうが何をしようがもう手遅れだった。モロバレ。クルーウェルはニヤニヤと満更でもなさそうに嗤う。

｢お前、俺の事好きなのか？｣

｢ウッセー！好きとは言ってねぇダロ！！
良い奴って言っただけだ！！……ア。｣

自爆したランドルフ･ボグジーズ。耳が赤い。

｢待て、訂正したいんだが、お節介だけど良い奴ってなんだ？せめてお節介で良い奴にしろ。｣

｢ヤメロ！クソ、許さんぞビアンカ。｣

『やだ、秘密だったの？それならそうと早く言ってよ。』

｢……察せよ……。｣

もうヤダ、とランドルフは拗ねた。