対面アートティーチャー! ページ3
〈美術室〉
「はじめまして1-Aの生徒諸君。美術のランドルフ・ボグジーズだ。キミらは音楽と交互に隔週で美術の授業がある訳だが、来年からは選択だ。キミらどうせ体育選ぶんダロ?ここがアピール場ってワケ。評価方法とかはシラバスを読んどいてくれ。質問あるヤツいる?」
「はーい!」
「名乗ってからヨロシク。」
「オレ、エース・トラッポラ。
あの〜、なんで美術の授業なんてあるんすか。」
「おいエース、」
エースという赤毛の右隣にいた黒髪のスペードのスートが描かれた顔がちょっと焦る。
左隣には黒髪とモンスター。あれが例の問題児三人と一匹か、とランドルフは納得した。
「教えてやろう、しょうもなき民よ。
キミらは体育の方が好きかもしれんがな、美術は想像したものを実体化するんだ。紙や粘土にな。その点魔法と同じなンだよ。魔法は想像力。腐るほど聞いてきたダロ?美術もそうだ。美術は具体的に想像する能力が鍛えられるのサァ。
わかるゥ?」
ランドルフは画用紙と鉛筆を配りながらそう説いた。
「……うーん、ちょっと納得。」
エースは納得してしまったのが不服なようで頭を掻きながら着席し、デュースはキラキラと目を輝かせてなるほど!と意気込んだ。
「鉛筆は1人1本、画用紙は1人2枚取ってくれィ」
真っ白な画用紙が全ての席にまわる。魔法で配りゃいいのに。あえてそうしないらしい。
「ヨシ、全員に回ったな。その画用紙にリンゴを描いてみてくれ。そのホンモノそっくりの模型を見ながら描いてみな。質感も重さも全部同じにオレが作ったから壊すなよ、食うなよ!グリム、いいか?」
「なんでオレ様だけ!」
ムキー!とキレるグリムを監督生が宥める。なるほど、良いコンビだ。
「てか凄くね、これ本物じゃねぇんだ、、」
手触りも重さも叩くとなる音も、どう見ても本物だ。食べたくなるのも分かる。
「ものを見て描くからな、ちゃんと陰影をつけろよ、デッサンってヤツだ。」
393人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒューガ(プロフ) - 夢喰さん» ありがとうございます!頑張ります〜😊😊 (2022年6月17日 21時) (レス) id: 4a1ee837e6 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰(プロフ) - 更新頑張ってください!!めっちゃ好きです!! (2022年6月13日 0時) (レス) @page23 id: 5ee2b54502 (このIDを非表示/違反報告)
ヒューガ(プロフ) - 月宮さん» えーッ!ありがとうございます!! (2022年5月5日 19時) (レス) id: 4a1ee837e6 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 - うぐぅ...あ"...ずぎぃ... (2022年5月3日 18時) (レス) @page15 id: 23123a7f78 (このIDを非表示/違反報告)
ヒューガ(プロフ) - 洸さん» ありがとうございます!モチベーション上がります! (2022年4月26日 5時) (レス) id: 4a1ee837e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ヒューガ | 作成日時:2022年4月10日 8時