真実の君は【男主】

29 ページ30

.



ベ「この男を始末して頂戴…」


『了解〜』


ベルモットはそう言って資料を置いて部屋から出て行った。


男の名前は東條高志

ある財閥の御曹子らしく、組織の情報を何かの間違いで入手してしまったらしい。


そして、メモが一枚入っていた。


＿＿この任務、バーボンを連れて行っても良いんじゃない？


『………』




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



『初めまして、東條高志さんですよね?』


東條財閥が司祭するパーティーに参加した。


勿論、一人で……


東「そうですが、貴方は…？」


『陽向蓮と言います』


ターゲットと会話の最中
飲み物に催眠薬を仕込む。


それを口に運ぶのを見てニヤリと笑う。


＿＿＿＿＿＿＿＿


東「っ……」


フラついたターゲットを支える。


『大丈夫ですか！？』


東「すみません…急に、眠気が……」


『一旦、外に出ましょう』


そう言ってターゲットを連れ出す。


＿＿＿＿＿＿＿＿


『……失礼しますね』


東「ゔっ！……貴様………」


スタンガンでターゲットを眠らせる。


後は…拘束して、所持品を始末し
風見さんに連絡かな……


車に積んであるガムテープで拘束してトランクに乗せる。


「お前、そこで何をしている？」


後ろを振り返ると、大柄な男が立っていた。

確か…ターゲットのボディーガードか


『あぁ、ちょっとね…』


そう言いながら、殴り掛かるがかわされる。


あれ？意外と身軽なの？？？


男の蹴りをかわし、更に殴り掛かるが
あまり効いてないようだ。


『っ……！オラ！！』


スネを思い切り蹴ると男が怯み、
そのスキにもう一発入れようとすると……


＿ダァンッ


鈍い痛みが左腕に走る。


『っ！？』


拳銃持ってるなんて聞いてないぞ！！！？


そのまま殴りかかって来る男の懐に入り込み
スタンガンで眠らせる。


「ぐぁ！？っ……」


『はぁ、はぁ、……』


……たく、手こずらせやがって！！
痛ってぇなぁ、もう！！！


ボディーガードもガムテでぐるぐる巻いて
ターゲットと一緒に詰めた。


狭そ(笑)


『……風見さん、回収お願いします』


そう連絡し、俺は歩きだした。




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


っ……ヤバイな………


出血が多く、目眩がして足取りがおぼつかない。


『くっ……！』


近くの路地裏に入り、座り込む。


スマホでベルモットに任務完了のメールを送り
俺は意識を手放した。





俺、死ぬのか……


独りで………

30→←28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す