月下美人の君【蒙恬ルート.2】

妍姿艶質.2 ページ24

幼少の頃からAと一緒に過ごしてきたというのに、飽きもせず、むしろAにしか反応しなくなった身体に笑えてきた。
…生憎浮気は一生無理そうだ。


蒙恬 「ごめんね。

君たちみたいな魅力的な女性に
迫られるのは、男として光栄だけど


俺には、生涯を心に誓った人がいるんだ。


その人を悲しませる事は、俺には
死んでも出来ないよ…」


そう微笑んだ蒙恬に、
断れたというのに逆に頬を染める娘達。

こんなカッコ良くて優しい彼を
独り占めにする、見た事もない女に嫉妬した。


女兵士 「…ひどいわ、蒙恬様…。
勇気を出して誘ったのに…！

一回だけでいいの。
…きっとその方にもバレないわ…」


泣きつくフリをして、蒙恬の腕にすがりつく。
さすがにエリート街道を歩んできた彼女達にとって、男を落とす武器はいくつもあった。

両手に泣きつく女達に乱暴するわけにもいかず、
余計どうしたものか…と頭を悩ませる蒙恬。


蒙恬 「…(陸仙の奴。
どこで道草食ってるんだ…)」


大事な所で頼りになるが、
今は頼りにならない一番隊長に
早く帰ってこいと邪念を送る。


するとそこへ飛信隊と玉鳳隊の面々が、
やってきた。





羌瘣・河了貂 「「……んなァッー！？」」


番陽・王賁 「「……ッ！！蒙恬、貴様ッ！」」怒



蒙恬 「あらら…
(マズイとこ見られちゃったかも…)」汗



女達に囲まれる蒙恬を見た瞬間、皆顔が鬼になる。
それもそのはず…。
全員が心寄せるAを独り占めにしてる癖に、他の女にうつつを抜かすとは何事だ！と、その場の全員が心を一つにした。





河了貂 「やっぱり女達を呼んだのは

お前だったのか！！蒙恬ッ！
Aがいるのに、本当信じられない！！
浮気者ッ！！」



蒙恬 「ぅえッ？！…ちがう、ちがう…これは！」


羌瘣 「………言い残す事はそれだけか」



蒙恬 「ちょっと！飛信隊のお二人さん〜！

いきなり来て抜刀はマズイんじゃない？！」


蒙恬が手を挙げて降参するも、ジリジリと本気で殺る気の羌瘣が距離を詰めてくる。



王賁 「貴様という奴は…！！

少しでも信じて、Aを

任せた俺が馬鹿だった…ッ」


そこに武勇で名を馳せた王賁も参戦し、
視線だけで人を殺せそうだ。


蒙恬 「ちょっと！王賁も…落ち着こう！


これは、何かの間違いだから！」


番陽 「今更言い訳などッ！！

男として見苦しいぞ、蒙恬ッ！」



蒙恬 「いや、だから誤解だって…！」

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