求愛.4 ページ39
番陽 「っ！…そこまでお考えだったとは…。
ですが、婚前前の御身でそこまで頻繁に通ってしまいますとよからぬ噂がッ……」
王賁 「かまわん…。すぐ行くぞ」
番陽 「ほっ、賁さまー！！？」
幼少期からそばで仕えてきた番陽も、
王賁の変わりようには驚くばかりだった。
荒武者の如く武術一辺倒で育ったせいか…
積年の想い人であるA様と
念願の両思いで結ばれたせいか…
最近の賁様のA様への執着は
並々ならぬ物があった。
使用人達の間では「若様もついに、女や色に狂われた」ともっぱらの噂で、番陽は歩きながらその噂を一括するのだった。
⭐⭐
その姿を影から見ていた男がいた。
半年前に王翦軍から派遣させれて来た
仙人将 関常だ。
関常 「……(あれが次期当主の若様。
どこぞの遊女にでも
弄(もてあそ)ばれているか？)」
城中の人間はなぜか嬉しそうで、「若様がやっと大人になった」や「最近色っぽくなったかしら」などと陰口を叩いている。
その中にも「血は争えない」と、婚前前に恋人との逢瀬をよく思わない者も多くいる。
王賁の母、朱景のように、誰の子と分からぬまま結婚させるなど、どの家でもあってはならない不幸であろう。決して大きな声では言えないが、親子でその道を辿るなど、王一族の恥晒しに他ならなかった。
早馬ですでに城から出ている王賁を、
人知らず追いかける。
別に殿から、御守りせよと命は受けていない。
だが、知りたいのだ。
…自分が仕えるのに値する主君であるのかどうかを。
関常 「それにしても、女にうつつを抜かすなど…
王家の頭首を継ぐ者として、少々不安ですな…」
そう一人愚痴ながら、後を追った。
⭐⭐
そんな王家のゴタゴタなどつゆ知らず、
Aは蒙恬と町に買い物に来ていた。
A「ねーねー。楽隊隊も大きくなってきたし、
煎じ薬の調達もしておく？」
蒙恬 「あー。そういうのは、
じィ達に任せとけばいいから。
せっかくのAとの時間は
もっと有意義に使いたいなっ♡」
A「もーー。それで私呼ばれたんじゃないの？
それで、それで！
有意義なことってなにするー？」
不貞腐れつつ、面白そうな提案に
瞳が輝くのを蒙恬は見逃さない。
蒙恬 「絶対後悔させないから！こっちきて…」
そう言って連れ込まれたのは、呉服屋だった。
中に入ると美しい色彩の着物が並んでいる。
女性なら憧れる場所。
Aも思わず、わぁーっと感嘆の声を上げる。
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09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん！ありがとうございます！嬉しいです。頑張って更新していきますね！ (2020年10月15日 20時) (
レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています！！頑張って下さい！！ (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます！さあやさんの作品も大好きです〜！ (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ！更新楽しみにしてます〜！！ (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年9月13日 23時
