月下美人の君【王賁ルート】

狂瀾怒濤.7 ページ20

A「王賁くん…」

王賁 「南の猿如きが
…俺の女に手を出すとはいい度胸だ。

…死んで詫びろ」


項翼 「またお前かよッ…ちきしょうッ！

せっかくイイ所だったのによォ…」

屈辱的な事を言われ、今までの自分だったら
すぐに切り刻んでいるが…

助けてくれた王賁から「俺の女」発言が嬉しくて、
照れてしまって何も言えなかった。


A「…(俺の女……///)」ぽっ


項翼 「てか、めっちゃ嬉しそうじゃんかよォッ！

ざけんなッ！
戦場でイチャつくんじゃねー！！」

蒙恬 「あらら…」汗

両手で真っ赤になる顔を抑えてる彼女に、
独身男が悲しい叫びを上げる。


王賁 「A…怪我はないか？」


A「うんっ…///…大丈夫だよ。

助けてくれて、ありがとう…」


王賁 「お前のことは、俺が必ず守る。


しっかり、つかまっていろ…」


絶対絶命のピンチに、助けに来てくれた。
それだけでも嬉しいのに、久しぶりの王賁の優しさに堪えていた涙が溢れ出した。それは紛れもなく嬉し涙だった。


A「……はいっ」

ぎゅっと…背中に手を回すと、ここが戦場だと
忘れてしまいそうなくらい安心した。


蒙恬 「(良かったね、A)

…よし！押し込むぞ、敵を一掃する！」

とりあえず、
幸せそうな彼女の顔を見てホッとする。
王賁と蒙恬が来てくれた事で、形勢は逆転した。


そしてその日、蒙武が楚軍総大将・汗明を討ったと
喜びの報告が上がった。

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狂瀾怒濤：荒れ狂いさかまく大波

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