嫉妬の行方.2 ページ2
もはや力比べのようだったが、番陽相手に武神の力を使うわけにもいかず、力で負けたAがストン…と席に座らされる。
つかさず、逃がさないとばかりに
目の間に大きな酒樽をドン…っと置かれた。
A「そ、そんな…。汗
隊長不在の祝いの席なのに、
私が先に飲むなんて…！
番陽さん、大人しく待ってますから。
お酒は結構ですよ…？」
番陽 「(賁様…お許し下され！！
この番陽…心を鬼にして賁様の幸せの為に
身を捧げますぞ！)
A様…この酒はタダの酒ではございません。
なんと、飲めば戦闘力のレベルが２倍になる、
特殊な酒ですぞーー！！」
A「えっ！！…レベル２倍！？」
キラキラと輝く瞳
玉鳳隊一同
「「(んな酒あるかーーーーーいッ！！！)」」
口には出さないが、
心を一つにする玉鳳隊の面々たち。
幼少期からAを知る番陽は、王賁の想い人である彼女の好きなものを一通り調べ尽くしており、機転を利かせて見事彼女の興味を勝ち取った。
…これも全て王賁の為である。
A「ひっ、一口頂いてもいいですか？？！」
ワクワクッ！
❄❄
王賁「……ん？」
玉鳳隊の陣営に戻ると、何やら騒がしい。
いつも通りであれば、みな王賁が席についてから酒盛りを始めるというのに。
馬から降りて、甲冑や武器を下ろす。
重さから解き放たれて軽くなった体とは裏腹に、心は彼女のことでいっぱいで、羅元将軍と消えていった後ろ姿が、王賁の胸を締めつけ続ける。
王賁 「………」
先ほどから、思考はAのことばかり。
こんな時…蒙恬ならなんと言って彼女と仲直りするのだろうか。
ぺらぺらと口だけは回る
もう一人の幼馴染を思い出す。
なんと言えば、Aにもう一度
その可愛らしい
笑顔を向けてもらえるだろうか……？
もし、一生このままだったら……。
ぼーっとそんな事ばかり考えて、騒がしい場所へと自然と足が向かった。
❄❄
王賁 「……(ああ、
Aの幻聴まで聞こえてくる。末期か…)」
フラフラとおぼつかない足で、宴会の場へ向かうと、真っ先に目に入ったが
……盃を片手に真っ赤な顔で
つぶれているAと副長の番陽の姿だった。
王賁 「…ッ！」
Aは胸元に鎧や武装した状態とはいえ、
ミニスカートのような丈が短い服を着ている。
今その白い太ももが、男たちの集団の中で惜しげもなくさらけ出されていることに……
王賁の頭の中で、何かがブチッ…と切れる音がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん！ありがとうございます！嬉しいです。頑張って更新していきますね！ (2020年10月15日 20時) (
レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています！！頑張って下さい！！ (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます！さあやさんの作品も大好きです〜！ (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ！更新楽しみにしてます〜！！ (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：09kokoa | 作成日時：2020年9月13日 23時
