102.モブだって来世は美顔希望 ページ20
、
「…冷た」
「湿布ですから」
「これ剥がすとき痛いですよね」
「風呂場で剥がせばいいよ」
「Aさんが剥がしてくれれば我慢できます」
「私の手に麻酔能力はないよ戻ろうか」
(入れば)最強木兎さんサーブを受けた背中に湿布を2枚貼る現在、医療室にて国見くんと2人きり。
「でも及川さんサーブじゃなくて良かったね」
「及川さんだったら庇いませんでしたけど」
「そこは庇えよ。」
寧ろそこを庇うべきだろ。いや私は雀田さん余裕でかばいますけどね。
それでこそモブマネってもんだ。
「……私って骨の髄からモブ思考だわ」
「知ってますよ、それよりバックハグですかこれ」
「いや凭れ掛かってるだけ。」
ちょっと自分のモブさに愕然として、国見くんの背中に頭を押し付ける。
別にいいんだけどね、自覚あるから。ふと一瞬虚しくなるだけだ。
と。
「Aさん、好きなんですけど」
「Aさん、それ信じられないんですけど」
「…キスして負傷までしましたよね、俺」
「その威圧オーラってイケメンはみんな出せるのか」
「わかってるだろお前」みたいな禍々しい空気感が凄まじいからまず仕舞え。
そう思いつつ国見くんの背から頭を離す。
「平和に生きたいので国見くんは無理です」
「顔面偏差値の差は気にしなくていいです」
「あのな。」
ここでど突きたくなったけど我慢しよう
手当てしに来たのにまた怪我させたら意味ないし。
「国見くんとは付き合えない。好きにもならない」
「Aさんの倉庫内での写真まだ持ってます。」
「脈絡大事にしようか」
国見くんが不意に振り向くから、顔が間近に迫る。
「Aさん」
そして ふっ、とサディスティックに微笑を漏らして私の髪を指に巻く国見くんは絶対に、
「写真の事黙ってるので、付き合ってください」
……Sだなコイツ。改めて確信した。
103.モブだって己に忠実に生きている→←101.モブだって叫ぶなら倉庫内で
1758人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七桜(プロフ) - どうしよう、票入れたいのに819だから入れにくい・・・!入れたいのに!! (3月21日 11時) (レス) @page50 id: 225d8f1490 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - 素敵な作品でした…山田ちゃん、気付いてないだろうけど、この小説では君、ちゃんと主人公だよ…… (2022年1月27日 17時) (レス) @page49 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
おっふ - 私が言えることはただ一つ。この作品クオリティやばい。 (2020年1月12日 22時) (レス) id: f0059e6ce4 (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン - ヤバイです赤葦さんがヤバイですマジでヤバイですヤバイしか出てきませんヤバイですマジで凄いヤバイ萌えますマジ神作です赤葦さんの話、もっと作ってくれないでしょうか? (2019年8月19日 22時) (レス) id: 4e49721770 (このIDを非表示/違反報告)
蒼音イオ(プロフ) - 全部読み返してたら遅くなっちゃった() この作品に出会って諦めかけてた小説を書く気力をもらいました るとちゃんに感謝!!遅くなったけど完結おめでとう!! (2019年8月13日 9時) (レス) id: 0a2747c984 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ただのルート | 作成日時:2019年6月21日 18時