裏マネの業務。 **

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「……何見てんの」



「いや…マスク、取るんだなって思ったから」



「今2人だし。というか朝赤葦が俺の前ではこっちがとか言ってただろうが」



「…ふ、守ってくれるのか。」



「やっぱ次からやめる」













自分で言い出した癖に何で喜ぶんだか。



ていうか眼鏡は外すの面倒だから頭の上にかけてるんだけどこれは赤葦的にアリなのか。














「あとさ、手紙とかメモ返して。」



「…….何で？」



「ああいう事私がするから赤葦しなくていいよ、持ってても意味ないでしょ？」



「個人情報入ってそうだからシュレッダーにかけて捨てるけど」



「そういう事じゃないわ」















そこで真面目発揮すんな。



トン、とドリンクをカゴに入れつつ赤葦を見る。














「捨てても減らないじゃん。書くのやめてくれないんだから。」



「…だから？」



「呼び出してやめて下さいって言わないとやめてくれない。放置してたら後だって尾ける輩いるし、」















殴られようが恨まれようが怖がれようが、



そこまでしないと守れない。













「慣れてるから私1人でやるよ。だから返して」



「…俺がやるって言っただろ」



「聞いたけど。」



「俺は白福さん達を守るAを守りたいだけだから、俺がやるよ。手紙は返さない」














お前な…。



このボトル今すぐ投げつけたいんだけどダメかな














「じゃ、私が危なくなったら赤葦出てくれば？」



「それでもいいけど、まず手を動かそうか」



「動かしてるわ赤葦が早いんだよ！！」



「あぁ、ごめん」












お前の謝罪は本当に心がこもってないな。



怒る気すら失せるから逆に凄い。













「ていうか、何でテツに注意しろって言ったの？確かに見た目アレだけど人の心はあるんだよ…」



「俺はそこまで言ってないだろ。ただ、俺はいいけどあの人は駄目って話」



「何が。」



「(黒尾さんは俺と同じ気がするんだけど……。)」













ジーーッと見てくる赤葦が一歩近づいて、私の顔に手を添える














「……うん、やっぱ俺の前でだけその顔でいて」



「わかったけどそれは」



「黒尾さんも駄目だからな。」



「は！！？」











私のマスクを鼻まで上げ眼鏡の位置を戻して、赤葦はサッサと先を行き出した。

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