こんな私が刀剣女士ですみませぇーん！【刀剣乱舞】 (ページ10)

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9話ページ10

そういえば薬研藤四郎さんという医療に詳しい方がいるらしいのですが…たしか…粟田口派の短刀ですよね？
粟田口派の部屋は…

『ここ、ですか…』

お、大きい…というか広い…。さすが刀剣の数が多い粟田口派…
ごくり、と息を飲む
ゆっくり襖を開けた

『あのぉ…すみません…。薬研藤四郎、さんは…』

｢ん？あぁ、薬研藤四郎は俺っちのことだ。どうした。何か用か？｣

え！？声低っ！
その容姿のどこから出てるんですか！？

『え、えーと…私、今日…この本丸の刀剣になりました…髪切Aですぅ…。そっ、そのぉ…薬研さんは、医療等に詳しいとお聞きして…。私も…一応得意なんですぅ、そ、それで…』

｢そういう事か。ちょっと今暇か？｣

『うゆ…？は、はい…』

｢なら、弟達と遊んでやってくれ｣

『わ、私でいいんですか？』

｢おう、新しい刀剣は誰だって騒いでたからな。行ってやってくれねぇか？｣

必要とされてる
この私が
こんなの行くしかないですよ

『…はいっ！もちろんですぅ！
というか…ここ誰もいないですけど…』

｢あぁ、あいつらなら自慢の機動力を活かしてすぐ部屋から出たぞ、だからその辺にいると思うんだが…｣

トントンと肩を叩かれた

『うゆ？えっとぉ…』

｢こんにちは！新入りさん！ボクは乱藤四郎、よろしくね！｣

『…はいっ！よろしくお願いしますぅ！私…』

｢Aさんでしょ？｣

『はわっ！もう名前を分かってらっしゃるなんて…凄いです！』

｢いーや、普通に聞こえたからね！って事で遊ぼ遊ぼー！こっちだよー！｣

乱さんは私の手を引っ張り短刀さんたちの所へ連れていった

『ひぃいっ！速いですよぉ〜！！』

｢んー、じゃあこうしよっか！｣

そう言って私をお姫様抱っこした

『はわぁっ！？みっ、みだれさん！？私重いですよ！？下ろしてくださぁーい！！』

｢もう終わるよ！…ついたよ、ほら｣

私をゆっくり下ろした

『す、すみません…。乱さんの腕を汚してしまいましたぁ！！ごめんなさぁい！！』

｢んー？別に汚れてもないしそんな事で怒んないよ！もう！罰として今日一日中ボクらと遊んでね！｣

あ、あれ？
怒られない…？

『怒らないんですか…？』

｢怒るわけないじゃん！｣

『優しいですね…えへっ、分かりました…！私期待に応えられるよう頑張りますぅ！』

｢うん！｣

こうやって遊ぶのは初めてで、とても暖かかった
心のどこかでずっと遊んでいたいと思った