12話 俺は逃げないっすよ!!by アシュ ページ12
Aさんが出ていってから、五分がたった。
沈黙が続いている。
これは俺が帰った方が良いのだろうか。
ｹｲ「あー、あいつから許可降りたけど、あいつの過去知りたいか？」
ｱｼｭ「え？良いんですか？」
ｹｲ「お前なら良いと思ったから、許可したんだろ。珍しいよあいつが許可するなんて。無意識のうちに信頼、いや期待してんのかもな。」
ｱｼｭ「もしそれが本当なら、知りたいです。」
ｹｲ「どんな話だとしてもあいつから離れねーか？」
ｱｼｭ「俺だって知られたくないことありますよ。絶対、逃げません。」
ｹｲ「そっか。なら、話すか。」
Aさんが俺らのことを信じてくれようとしてるんだ。
逃げるなんて絶対しない。
どんなあなたでも俺は受け入れたい。
仲間になりたいんです。
ｹｲ「これはあいつが5歳の時の話だ。」
・
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ケンさんから聞いたあの人の話を想像を絶するものだった。
ｱｼｭ「そんな………そんなのあの人のせいじゃないじゃないですか！動物と話せるのだって、悪魔の実を食べたのだって不可抗力………そんなの、あの人が可哀想だ。島の人は一体あの人の何を見てきたんだ!？少ししかあってない俺にだってあの人の優しさがわかるのに……」
酷すぎる。あんまりだ……
Aさんが家族とかをいやがる意味がやっとわかった。
俺たちは何も知らないのを良いことに、あの人の心に土足で踏み込んで荒らした………
どんな意味があるのかを深く考えずに勧誘し続けたんだ。
マルコ隊長もここまでは知らないだろう。
それを俺は知ったんだ。ならやることは一つ。
ｱｼｭ「おれ。あの人に謝ってきます。謝って、その上で逃げないことを伝えて、もう一度勧誘してみます。」
ｹｲ「……………ふっ笑 お前に話して正解だったな。もし拒絶したら殺そうと思ってた。でも、お前なら任せられる。あいつのこと頼む。」
ｹｲ「でも、背負いすぎんなよ。聞いたからって、何もできない自分を恨んだりすんなよ。
近くにいたのに、俺は何も知らないで、助けてやれなかったんだから。これからだ。あいつが拒んだそのときは、諦めてくれ。」
ｱｼｭ「諦められるかはわかりませんが、行ってきます!!」ﾀﾞｯ
ｹｲ「行ってらっしゃい。あいつのこと、本当に頼む。」
俺の気持ち、聞いてくださいAさん。
俺はあなたを拒絶しない。
俺の過去も話します。
あなたは一人なんかじゃない!!
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作者名：Re：17 | 作成日時：2018年6月23日 22時
