月に咲く花のようになる (ページ3)

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Episode.1 叶わぬ再開ページ3

過去～

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｢｢かんぱぁ～～い！！！｣｣

まずは生。
ビールで乾杯をした。
ジョッキを軽く合わせるとビールを喉へと流し込む。

それぞれ交番へと配属されたAと伊達、松田と萩原は集まり飲み会を開いていた。

『やっぱり2人は不参加か...』
｢だな｣

寂しそうな表情をして目を伏せたA。
警察学校卒業後から連絡が突然途絶えた零と景光。
警察(この道)を諦めるはずのない2人。
交番配属でないと言うことは...と、勝手に私達は理解した。

｢公安かぁ...2人らしいな｣

ビールを一吞みして伊達はニカッと笑う。
公安部へと配属されたのであろうと私達は察した。
優秀な2人。妙にすんなりと理解した自分がいた。

しばらくお互いの近況報告をし、酔いが回って来た頃、萩原がビールを飲み干すと不満を露にした。

｢にしても連絡無さ過ぎだよな～｣
『しょーがないよ』

項垂れる萩原にAが水を用意しながら言う。
結構な量を飲んでいる彼にストップをかけるが返事をしながら飲み続ける始末。

出来上がった萩原に苦笑いを浮かべていると黙って話を聞いていた松田が口を開いた。

｢お前は良いのか｣
『......なにが』
｢はぁ？ゼロだよゼロ、お前アイツのこと好______｣
『そんなんじゃないから！』

どれ程アルコールを含もうとも顔色を一切変えなかったAの頬が赤く染る。
降谷の事が好き。
それは警察学校組では分かりきった事で両思いのくせにくっつかない2人に周りはやきもきしていた。

｢それしといて好きじゃねェはねーだろ｣

松田が指さしたのは右手の薬指に輝く指輪。
降谷からの贈り物だった。