MY PRAYER

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『どうされましたか？お忘れ物ですか？』



そこに立っていたのは、ほくちゃんだった






会いたいって私が神様にお願いしたから、早速会いに来てくれたの！？

なんて、有り得ないのに、そんなバカなことを考えてしまう









「あぁ、忘れ物です」



そう言ってさっきまでいた席に向かって歩き出したほくちゃんの足がピタッと止まる











「っていうのは嘘で、」



こちらを振り返ったほくちゃんの目が私を捕らえて離さない









「お姉さんのこと、知りたいなって」









『え？』





どういうこと、なのだろうか

頭が真っ白になっていく









気付けばほくちゃんとの距離はさっきよりも近くなっていて



「名前、聞いてもいいですか？」






その距離があまりにも近くて、近すぎて






『A、です…』


「Aちゃんね。今大学生？」


『大学２年生です、』









ほくちゃんが私に興味を持ってくれている


名前とか、年齢とか…聞いてくれている





妄想では何度もイメトレしていたけど、そんなのとは比にならなくて

現実はもっと緊張して、、心臓がうるさい









「もう行かなきゃだから…コレ」



ほくちゃんが私に渡したのは、一枚の紙切れ









「じゃあ、また」









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