40話 ページ42
太陽も完全に昇り、もう時刻は昼前当たりだろうか。
深い眠りの中にいた千寿郎が目を覚ました。
千「あ、れ…Aさん?ここは…」
寝ぼけてるのかな?
「おはよう。結構深い眠りだったんだね」
私が笑いながら話しかけると、千寿郎ははっとしたように私の胸元から飛び上がった。
もう少し私の胸の中にいてくれてもよかったんだけど…
千「すっすみません!」
「へーきだよ。思い出した?」
千「はい…あの、鬼は…」
「消えたよ。シュゥゥって灰になっちゃった」
千「そうですか」
なんとも言えない顔をしてそう返した。
「太陽が昇ってるから鬼には警戒しなくても大丈夫だね」
千「はい…あ、でも、鬼も日の当たらない所なら活動できるので、一応注意はしといた方がいいかもしれません」
「じゃあ一応気配だけは探っとくよ」
今は…周りには誰もいないみたいだね。
「よしっ千寿郎!」
千「はいっ」
「腹は減ってるか?」
千「す、少し」
「じゃあ腹ごしらえだ!」
千「でも今お金持ってないです…」
「大丈夫!金ならここにある!」
ジャーンとさっき具現化させたポシェットの中からそれなりにある金を出した。
千「それどうしたんです!?」
「ん?さっきちょっとだけ拝借したの」
千「そんなっ盗んだって事ですか?」
「まーまー私たちを誘拐したんだから、慰謝料だよ」
こんなんじゃ足りないけど、と付け足すと千寿郎は「はぁ」とため息をついた。
ええーなんでぇ。
千寿郎はたとえどんな事をされても仕返しとかはしないんだろうなぁ。
私は違うよ?
やられたら絶対に何がなんでもやり返す。
金だけなんだからまだまだ温い方だよ。
ま!とりあえず
「町へ行こう!」
千「大丈夫かなぁ」
この時代に一体どんな料理があるか想像するとわくわくしてきた!
あとは服も買っとこうかな…
千寿郎との最後のひと時になるから、楽しもう。
そう心に誓った。
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梟 - はい!気長に待ちます! (2019年10月8日 1時) (レス) id: 5c607c067f (このIDを非表示/違反報告)
なの星(プロフ) - 梟さん» ずっと煉獄さん出したかったんですけど、結局最後しか出せませんでした笑 早めに続編だせるように頑張ります!しばしお待ちを! (2019年10月7日 19時) (レス) id: 5608f88791 (このIDを非表示/違反報告)
梟 - 続編楽しみにしています!煉獄さん(兄)が出てきてくれてすごく嬉しいです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年10月7日 1時) (レス) id: 5c607c067f (このIDを非表示/違反報告)
なの星(プロフ) - まこさん» こちらこそすみませんでした!指摘する方も勇気がいると思うのでまこさんには感謝しかないです!良ければこれからもこの小説にお付き合いして頂ければ幸いです^^* (2019年10月6日 23時) (レス) id: 5608f88791 (このIDを非表示/違反報告)
まこ - なの星さん» 丁寧な対応ありがとうございます。この作品が人気の理由が分かりました!お騒がせ致しました (2019年10月6日 20時) (レス) id: c392ad3879 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの星 | 作成日時:2019年8月28日 20時