episode 123 もう二度と ページ23
※ﾃﾋｮﾝside
迷惑なのは承知の上だったし、拒絶されたらって考えたりもした。
でも・・・頭ではわかっていても体が勝手にルカの家に向かわせた。
マネヒョンが調べてくれた住所に着くと、７階建てのマンション。
気づいたら５階の角部屋、、ルカの部屋の前に立っていた。
勢いでここまで来たはいいけど、インターホンを押そうとする指は、出ては引っ込めてを繰り返してる。
肝心な時に意気地なしな自分が情けない、、
俺はそんなことで大切なものを何度も失ってきた。
自業自得。因果応報。そんな言葉がピッタリだろう。
「、、変わるって、、あの時ルカと約束したのに、、」
ルカの言う通りだ。
あのか細くて小さな手を離したのは俺。
自惚れていたのは俺。
「二度目はないからね・・・」。
そうルカは言ってたのに、優しいルカに甘えてた自分。
そんなやつ、、、もう全部捨てる、
ルカだけは。もう二度と失いたくない大切な存在なんだ＿＿＿＿＿＿、
俺の手を引いて、部屋に入れてくれたルカ。
久しぶりに触れたの彼女の頬は温かくて、もっと触れたくなった。
綺麗に整頓された部屋に、俺の知らない彼女の生活が伺えて。
少し切なくなる。、、それに。
リビングから見えた寝室は、シーツが乱れたままで。
もしかしたら、、ここにパク・ジフンも来てるのかって考えてしまうと酷く吐き気がする。
静まり返った部屋で二人きり。
コーヒーが飲めない俺のためにココアを淹れてくれるのは前と変わってなくて安心した。
ﾃﾋｮﾝ「、ありがとう、、」
ルカ「、、それ飲んだら帰って、」
ﾃﾋｮﾝ「、、嫌だっ、、」
俺の視線を避けるようにベランダを眺めるルカを抱きしめる。
ルカから漂うのは、俺の知らない匂い。
そんな些細なことにも胸が苦しくなった。
ﾃﾋｮﾝ「ずっとこうしたかった、、っ、ごめん、、もう絶対離さない、、、」
俺の腕の中で動かなかったルカの肩が微かに震えてる。
ﾃﾋｮﾝ「、ルカ、、愛してるんだ、、ルカ以外何もいらない、、」
ルカ「、、もう、、私たち戻れないよ、、私には彼が、、っ、辛い時一番側に居てくれたから、」
ﾃﾋｮﾝ「、、じゃあルカ、、今俺の腕振り解いていいよ、、」
そう告げたのに、俺の腕から離れなかったルカはただ泣いていて。
その綺麗な泣き顔にキスをした。
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作者名：Apple | 作成日時：2022年11月8日 23時
