彼女は傷つかない２［BTS］ (ページ47)

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episode 97 彼女のいない家ページ47

※ｼﾞｮﾝｸﾞｸ side

俺の目の前で鳴ったテヒョニヒョンのスマホ。

俺は遠慮して部屋を出ようとしたけど、「待ってて、」って俺を留めて、別の部屋に向かったヒョンは。

どこか緊張してる様子だったんだ。

、、俺もお人好しだな。

テヒョニヒョンは俺にとって大事なヒョンだけど、最大の恋敵なのに。

全部、ヒョンが招いた事なのに、、

心のどこかでルカを奪えるチャンスだなんて、ずっと考えてたけど。

あんなに辛そうなヒョンも、見たくなかったんだ、、、

カップに残ったままの冷めたラーメンを啜って。

ルカの作る温かいご飯が早く食べたいなって考えた瞬間、、、

ｶﾞｼｬｰﾝ！！

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、ヒョン！？、」

テヒョニヒョンがいるはずの部屋から大きな物音がして、すぐに部屋の扉を開けた。

部屋の間接照明が倒れて、割れたガラスの破片が床に飛び散ってる。

その側には頭を抱えたままうずくまるテヒョニヒョン。

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「ヒョンっ！！、どうしたの！？、、怪我は？っ、、」

ﾃﾋｮﾝ「、、ルカっ、、なんで、、、っ、、」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「ヒョン、、ルカと何を話したんですか、、？」

顔を上げないまま、、、俺の前で泣いてるテヒョニヒョンを抱きしめる。

ﾃﾋｮﾝ「、、別れるって、、っ他に、、、好きなヤツがいるって、、」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、え、、、嘘、、でしょ？、」

ルカに好きな男ができたって？

そんなのあり得ない。

ルカは仕事以外に外出も殆どしたことがないし、仮にそんな素振りがあったら。

俺は絶対見過ごしたりしない。

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、きっと嘘ですよ、、別れるって口実で言ってるだけかもしれないしルカと他の男が知り合うなんてないと思う、、、だから大丈夫ですって、、」

ﾃﾋｮﾝ「、、っ、、ジョングガ、、ごめん、、っ、」

この言葉はヒョンにだけじゃなくて。

俺自身にも言い聞かせた言葉だった＿＿＿＿＿＿＿、

長いフライトを終えて、無事帰国した俺たちを待ち受けていたのは、ハイエナみたいに群がるマスコミ。

何とか無視して潜り抜けて、急いで宿舎へ向かった俺たちは。

ルカになんて言葉をかけるべきか、一生懸命考えていたのに。

ﾕﾝｷﾞ「ルカ、、？」

ﾃﾋｮﾝ「、、、嘘、、、っ、」

ルカの姿も、部屋の中も、何にもなくなっていた。