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「ちょっと走る位大丈夫だよね」
軽く屈伸して空を見上げる。まだ暑くない心地良い風が吹いている。
島を軽く一周ランニングする位なら体に大した負担もかかることもないし、ずっと何もしていなかったら体も鈍ってしまう。
さぁ走り出そう、と言うときに後ろから声がかかった。
「あれ？Aさん？こんな所で何してるんですか？」
「し、士門君……士門君こそ何を？」
「何って…俺は走り込みです。Aさん。まだ怪我治って無いんでしょう？」
痛いところを突かれた。
「い、いや！ね！？だって、鈍っちゃうでしょ？だからちょっと位…ね？」
すると、士門君は深くため息を吐いた。
士門君に呆れられた…
「勘久郎さんに怒られますよ」
「大丈夫。勘久郎には言わないから」
「多分、バレると思うんですが」
「そーかな、大丈夫でしょ」
少し、士門君と視線を逸らしてしまったのは、自分でも勘久郎は気付くと分かっていたからだろう。士門君もそのことは分かっているようで、目を細め、私を見つめている。
やめて、負ける。その視線に負ける。
「わ、分かったよ。今日は止めとく」
「はい。そうして下さい」
先程よりも柔らかい表情をする士門君。その顔を見て確信する。
―――こりゃ、モテるわ。
「それじゃあね。ご心配どうも」
「いえ、それではお大事に」
ひらひらと手を振ると士門君は礼儀正しく礼をした。
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「えっ！？A様？何処か出掛けていらっしゃったのですか？」
「ううん。少し外の空気を吸ってただけ。目、覚めちゃったから」
心配を掛けないために咄嗟に嘘を吐く。自分でも驚く程自然に言えたと思う。
その傘下の方も私の言葉を疑う事無く、「早起きは良いことですからね」と微笑を浮かべていた。
そうやって笑ってくれることはとても有り難い。もし、士門君に言われて戻って何て気付かれてみろ。恥ずかし過ぎてやばい。
まあ、それ以上に走ろうとしていたことがバレてはどんな説教が待っていることやら。恐ろしい。
そして、傘下の方の朝ごはんを知らせる言葉と共にもう６時半か、と言う事を悟ったのだった。
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今日だけで152hitだぁっ！めっちゃ嬉しい！
これからもよろしくお願いします！(←今日だけでまだ更新するつもりの人。)
待って。星に色が！
嬉しいよね。すごい嬉しい。もう、本当に嬉しい。(語彙力)
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水麟 - 紅 こべにさん» ありがとうございますっ！凄く嬉しいです！(満面の笑み) (2019年5月3日 16時) (
レス) id: 65c8c71a9b (このIDを非表示/違反報告)
紅 こべに - 面白すぎませんかこういうシリアス大好きです（真顔） (2019年4月27日 6時) (レス) id: 64e65a2b60 (このIDを非表示/違反報告)
水麟 - おりんさん» ありがとうございます！嬉しいの一言です！ (2019年4月1日 19時) (レス) id: 0dc0777a12 (このIDを非表示/違反報告)
おりん - 水麟さんの作品は全部好きやなぁ…（キラキラ） (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
おりん - え、何これメチャおもろ (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水麟 | 作成日時：2018年11月14日 16時
