『粉っぽいアイドルやってます』5

◯粉ガールと___ 6 ページ6

◯





〜桐山side〜






いつもしっかりしていて、何事にも冷静な淳太くんが、





泣き叫び、狼狽え、正気を失っていた。






一体どうなってるんや、






血だらけ？何？Aが血だらけってなんやねん、






誰か教えてや





そんな事をマネージャーの運転する車の中で悶々と考えていた





、




、






小瀧「ヴッ、ォェ、、」






藤井「ちょ、望どうしてん！！！」






神山「袋袋、！！」






濱田「大丈夫やでのんすけ、落ち着きや、深呼吸や、」







あまりにもショックが大きかったせいか、嘔吐してしまった望。






そらそうや、なんだかんだ言ってAと1番仲えかったのは望やからな。





そんな望の背中を安心させるように撫で続ける濱ちゃん。






しげはというと、黙ったまんま拳を爪が食い込むほど握りしめていた。






あーあ、血出てんで、






こんな時淳太くんがおったら、、







マネ「誰か、なんか知らんのか？





てかそもそもなんでAは実家なんかに帰ってん」






イライラしながらそう言うマネージャー。






桐山「知らんですよ…



でもなんか、淳太くんは、ちょっと知ってたっぽいよな…」





マネ「まあじゃなかったらわざわざ京都まで行くわけないもんな、あの淳太が仕事放っぽり出して」





その言葉に誰もが頷いた





そんなこんなで誰も喋る事なく着いたAの実家。






もうそれはまさに、




地獄絵図やった






◯






誰よりも早く濱ちゃんが走って中に入り、





その後ろを俺たちは追った






、




、







濱田「っっ、！！！！





A！！！！！！」






桐山「淳太くん！！！しっかりせえ！！！！！」








そこには、







まだ乾き切っていない血の海に転がるAのおとんとおかんと思われる男女と、







血だらけで、顔が真っ青なAを抱きしめて座り込んでいる淳太くんがいた







小瀧「け、警察、、きゅうきゅ、しゃ、、」






腰を抜かして座り込み、スマホを耳に当てながら震えている望。






重岡「っ、なんなん、なんなんやこれっ！！！！！！！！




Aなんとか言えや！！！！」






神山「おいっ、落ち着けってしげ！！！！」





今にも発狂しそうなしげを宥める神ちゃんだが、彼もまた、どこか信じられないとでも言いたげな虚ろな目をしていた。






…そして流星は、何も言わず、1人佇んでいた







◯

◯粉ガールと___ 7→←◯粉ガールと___ 5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す