35 ページ36
.
f｢嫌だよ。絶対
…結婚おめでとう。
でも、俺は…まだ、、 ｣
｢うーうん、丁度良い頃合いなんだよ。
太輔、これ以上私といたら、、
壊れちゃうよ。きっと。
それは、誰がなんと言おうと嫌だ。｣
f｢…A｣
｢私だって、太輔が幸せになって欲しいもん。
太輔がそばに居てくれて
私は何回も救われたから。
だけど、、
太輔を幸せにするその役目は
…私じゃダメなんだよ。｣
f｢…
俺、も、Aに幸せになって欲しい。
そ、だよね？Aは中島さんと幸せになるんだ。…俺じゃない。
俺がいなければ、、
A、心から中島さんのプロポーズ
喜べたはずなのに…。
純粋に幸せな結婚が出来たはずなのに…。
.
…ごめん、愛して。｣
｢違うよ、
もしあの日、太輔が無理矢理にでも私の家に来てくれなかったら、
私あのまま死んでたと思う。
星哉とももう終わってた。
きっと、幸せじゃなかった。
だから、ね、
太輔が私を愛してくれたことは、すごくすごく私にとって幸せで、どん底から救ってくれた事実だったの。
…こんな言葉
太輔はいらないかもしれないけど、、
私が誰かを必要する時に
そばに居てくれて、
肩を抱いてくれて、
一緒に歩幅を合わせて歩いてくれて、
ありがとう。｣
いい大人2人が泣きながら
お互いの存在を確かめるように指3本程の距離で
抱き合って言葉を交わす。
f｢…あ、りがとう。
.
最後だから…。
最後に1個だけ良い？｣
｢ん、何？｣
f｢Aは俺の事、好きでいてくれた？｣
過去形なのは優しい太輔なりの配慮。
そして、、
私たち自身への言い聞かせ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 324人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れんり。
| 作成日時：2019年3月3日 14時
