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能天気に再生ボタンを押して、映像が動き出せば
私はそれが終わるまでその場から一切動けなかった。
｢…何？ 今…の…｣
｢…っ、ねぇ、ちょっ、と…な、に？｣
頬を触れば何故か濡れていて
手は勝手にもう一度再生するように動いてる。
その手は震えていて、
太輔の歌っている歌詞が、表情が、歌声が、
所々___うーうん、全部辛く感じる。
…ど、して だ、ろ？
�� 間違っていても 君を愛してる ��
�� 苦しいって泣いた、幸せって泣いた��
｢…た、すけ…｣
ひとつ前のソロ曲は怖くて聞けなかった。
もちろん、もう一つ前も。
何回も、何回も、何回も。
妖艶に踊って歌う太輔を見て、聞いて。
脳がやっと理解しかけた頃には、
もう太輔の元へ行かなくちゃいけない時間だった。
ﾋﾟｺﾝｯ
太輔もうすぐつくよ
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作者名：れんり。
| 作成日時：2019年3月3日 14時
