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「Aね、
俺といる時、ほんとに幸せそうに笑ってくれるんだ。
ほんと普通のカップルみたいに…
…いや、それ以上に幸せに一緒に過ごしてる。
それにね?
時々…うーうん、毎回思うんだ。
Aは中島さんと一緒にいるより
俺と居る方が沢山笑ってるんじゃないかって。
…笑 バカみたいに錯覚する。
笑えるよね。 」
言い終わればいたたまれなくなって、
タバコ吸お。って
わたが持ってきた俺のライターの火を起こした。
y「…
笑わないよ。」
予想外の言葉にその手が止まって
ずっと難しい顔をしている渉と目が合った。
y「…太輔はちゃんと向き合ってる。
いつか来る終わりと。
それを覚悟して、それでもAさんと一緒にいたい。って気持ちは太輔を見てきた俺がよく知ってるから。
そういう所が俺の太輔の好きな所。
でも、太輔。」
「ん」
y「苦しくなったらやめるんだ。
…どれだけAさんが好きでも。
錯覚はしてもいいと思う。それだけ幸せな関係なんだと想像出来るし。
でも、太輔が苦しくなったらその関係は続けられないよ。」
「…。うん。」
y「きっと、Aさんもそう思ってると思うよ。
…俺にちょっとでも分けれた?」
「うん。 ありがと、わた」
いつもそう。
俺に何かあったら話聞いてくれて、
半分こしてくれようとする。
一緒に背負ってくれようとする。
y「そりゃ、良かった。
くぅー、俺も切ないぜ!」
腕を目元に持ってきて
わざとらしく、泣いているようなポーズをとって明るい雰囲気にしてくれようとするわた。
「…笑
わた」
y「お?」
「来世は結婚しようね?」
y「笑 もちろん」
…そんな所が俺の渉の好きな所。
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作者名:れんり。 | 作成日時:2019年3月3日 14時