先輩、辞めてくれへん？【pikt】【wrwrd】【学パロ】

5.乙女心を夕陽に隠して ページ6

夕陽を受けて、まだ冬の寒さが残るような、肌寒い風が耳元を撫でていく。








「貴方を好いている女の子は必ず居るよ。」








ふと、そんな言葉を呟けば、黒曜石みたいな瞳が少しだけ潤んで此方を見下ろした。









pikt「本当っすか……ぁ…！！」

「うんうん、意外と近くに居るかもよ？」

pikt「えぇ…？……そだなぁ…。」









pikt「A先輩はどうなんすか？」









音が止まった気がする。









「ｯあ、えと……？」








え、告白すんの？此処で？人生初の？告白を？









え？え？









大慌ての脳内と、夕陽に隠れた真っ赤な頬。









じいっ、と余裕そうに此方を見下ろす白井くんから、目を逸らした。









pikt「んふ、動揺しちゃいました〜？」

「そりゃあね……。」

pikt「で、真意はどうなんすか？」









「うん、可愛い後輩だよ。」









pikt「何すかそれ…！」









ケラケラ笑う白井くんに微笑んで、先を歩く彼に歩調を合わせる。









言えるわけない________なぁ。









フラれたばっかり、なんて不謹慎だもんね。









pikt「俺…新しい恋を探さんとなぁ……。」









新しく探そうとしてる白井くんに、私なんかが割り込んじゃ駄目だよね。









「……あーあ。」









______________君のこと、どうしようもないくらい好きなのに。









あーあ。

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