また、一緒に居てくれへん？【ht】【wrwrd】【学パロ】

3.夏服と雲 ページ4

「…土と汗の匂いする……。」







野球部か、っての。








自分で自分に突っ込みを入れながら、制服に着替える。








夏が残った夏服の白は、ひとらん先輩の色_______って、チーノが言ってたっけ。









「…ふふふ。」









なんだか嬉しくなって、制服に顔を埋めた。









……なんか、私気持ち悪いかな。









「あ、やばい。マナちゃん待たせてるんだった。」









ふと、目に入った時間は大分遅くなってて。









気持ち悪いかな、とかそんな事は頭から吹っ飛んで、慌てて走り出した。









ni「こら、黒木！！お前は青春やないやろ！！減点！！」

「先生！これも青春のひとつだから！！加点！！」

ni「勝手にすな！！」









青春先生(仁井先生)に叫び返しながら、革靴引っ掛け、校門まで走る。









「マナちゃー！！！ごめん！！遅くなったぁぁ…！！！」

マナ「大丈夫だよー！…遅れること見越して、ちょっと早めに来てたから…！！」

「マナちゃん流石ぁ…！！」









ドヤ顔する彼女にぱちぱち、と手を叩きながら、私たちは並んで歩き出した。









赤い、橙の夕陽はチーノを思い出させるのか、マナちゃんの口角はゆるゆる。









可愛いなぁ_____とか思いながら、私は少しだけ後ろを振り返った。









勿論、白い先輩は見えなかったけど、かわりに、たなびく雲の白さが目に入って。









「ふふふ。」

マナ「なーに、どしたの。」

「なんでもなぁい。」









白い夏服と共に目を閉じた。

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