また、ケーキ作ってくれへん？【gr】【wrwrd】【学パロ】

19.またケーキ作ってくれへん ページ21

gr「あの…Aさん。」

「どうしたの？」






彼の手の中で赤茶の液体がゆらゆら揺れる。







紅い瞳もゆらゆら揺れた。







gr「俺…な？」

「うん…？」








グルッペン君は私から視線を逸らす。








gr「Aさんが作る甘いのも、笑顔も…全部まとめて好きなんよ。」

「ｯあ…！？」







いきなりそんな言葉をぶっ込んできたから、変な声が漏れた。







一気に熱くなる頬。







思わず俯いた。







gr「Aさんは…？」








心配そうに小さくか細い声が響く。







「えと…私は…。」







躊躇いがちに口を開いた。







「…グルッペン君には甘い…のずっとつくりたい…とも思うし、その…あの…。」







そのまま2人で顔真っ赤にして黙り込む。








「…好き…です。」

gr「ｯあ…！？」







ボソ、と呟いたらグルッペン君は大慌てでやり場に困る手を動かした。







tn「…俺は何でこうもカップル誕生に居合わせるんかな…？」







トントン君はチラ、と瞳を開けて呟く。







「おｯ！？起きてたの…！？」

tn「おん。丁度告白中に起きて、どうしようもなく寝たフリをしてたわ。」

gr「前世でも見守ってたような…？」







2人でまた笑う。







トントン君が頭をかきながら、冷めた紅茶を入れ直しに立ち上がったところで。








グルッペン君に腕を引っ張られた。







当然私の体は傾いて。







そのままグルッペン君に倒れ込んだ。







耳元で低いバリトンボイスが響く。







『またケーキ作ってくれへん？』

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