また、俺だけ見てくれへん？【rb】【wrwrd】【学パロ】

3.配達の顔と学校の顔 ページ4

『はーい！ちょっと待ってな！』







…綺麗な声。






声からすると男の人だろうか。







耳に心地よく響く声。…聞いたことがあるような、そんな声。







rb「すんません、ありがとうございますー…！！」

「あｯ！？」







カチャリとドアを開けて出てきたその人は。







rb「ん…あｯ！？昨日…ぶつかった…！？」

「そ、そうです…！！」







『彼』だった。







確かにそれなら聞いたこともあるのは納得。







よく誰かを追いかけ回してるし、柔道部室からはガンガン聞こえてくるし、放送でも…。







ひたすらに声を出し続けている、学園内の声のスペシャリストだから。







よくイベントがある時も大体司会やってるし…。







に、しても桃瀬さんのお孫さんだったのか…。







rb「あ、あのぉ…野菜…。」

「あｯ、すみません…！！」







色々な事が頭の中でグルグル回っていたからか、野菜を持ったまま立ち尽くしていたみたい。







困ったように微笑む桃瀬先輩に、苦笑を返した。







桃瀬婆「あらぁ…！Aさんじゃないの！」

「あ、どうもこんにちは！」







奥からわざわざ出てきた桃瀬さんの奥さんに頭を下げる。







桃瀬婆「Aさん、少しお父さんにコレ渡してくれる？」

「あ、わかりました…！！渡しておきます。…言伝などは大丈夫ですか？」

桃瀬婆「ええ。大丈夫よ。ありがとう。」

「了解です…！！」







小さな袋を野菜を入れていた籠に入れて、もう一度頭を下げると、私は自転車を漕いで走り出した。







rb「あんな顔するんや…！！」

4.もっと良い人居るよ、先輩→←2.桃瀬さんち

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す