___gr. ページ5
「ざまぁみろ。」
Aはかすかに聞こえるか聞こえないかの声そう言い、俺の目の前で息絶えた。あれだけの至近距離で脳に撃ったのだから当然だった。
「…なぜ、」
俺はうわ言のように呟く。
「なぜ、なぜ、なぜなぜなぜなぜAは死んだ。これだけ俺はAを愛していた。1番愛していたのに、なぜ俺を裏切る。
…なんでだ!!」
わけもわからず、血まみれの彼女を見ながら俺は涙を流す。
「俺はゾムよりも金がある。むしろ国のトップだ。
俺はゾムよりもAに悲しい思いをさせない。
俺はゾムよりもAを愛している。
俺はゾムよりも強い。
俺はゾムよりもずっと、ずっと優れている。
なのになぜ、Aはゾムを選ぶ。
なぜ、俺を選ばない。」
意味が分からなくて混乱する。
Aは、俺が殺した愛する人のところへ行くために。
同時に俺に復讐をするつもりで死んだ。
「……こんなこと、」
俺は全てを知った後だとしても、信じられなかった。
Aがそんなことをするとは全く検討も付かなかった。
俺のことを絶対愛してくれると、いつか愛してくれると。
ゾムが死んだら俺に執着すると。
俺を必要としてくれると。
そう思っていた。
だが、そうではなかった。
彼女はまた、俺のようにゾムのことが何があってもずっと…ずっと好きで。
ゾムも彼女と同じくらいずっとずっと好きで。
愛している人が生きていれば自分なんてどうでも良くて、いつもその人のことばかり考えて、自分のことは後回し。
じゃあ俺は?
俺は2人みたいに互いの幸せを気遣える様な関係だったか?
「…違う、俺は俺のやり方があるし間違ってない。」
俺は彼女を何があってもずっと、ずっと愛しているのだから、何をしてもいい。
俺はその2人の愛よりもAを愛しているんだ。
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しらす - めっちゃ感動しました!!ありがとうございます (2019年4月27日 23時) (レス) id: 3e07d4634e (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 素晴らしい作品を。。ありがとうございました。。。 (2019年3月24日 21時) (レス) id: 0b596b15a5 (このIDを非表示/違反報告)
アルバ|˙??˙))(プロフ) - 感動しましたっ…! (2019年3月18日 20時) (レス) id: c177f1386f (このIDを非表示/違反報告)
薙(nagi) - 好き過ぎて辛い、なんかもう…お幸せにヽ(;▽;)ノ (2019年3月15日 22時) (レス) id: 43e3ad1e0e (このIDを非表示/違反報告)
イムさん - う、うわぁぁぁぁぁあん!!!泣 か、感動しましったっ!!!面白かったですーー!!!二人共お幸せにっ~~!!!!グルさんもいい人と会えますようにっ!!!……いやもうこれ、とんちが女になってグルさんととんちと愛し合えばよくね??gr「やめろ」tn「やめて」あっはい…さーせん (2019年1月27日 19時) (レス) id: e7f7ec6ca4 (このIDを非表示/違反報告)
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