【d!】they love【z/m】

zm 15 _ same ページ14

【時間を戻していた人の正体は俺なんだ。】




と、彼はドヤ顔で言った。

いや、大体死んだ地点で神様とか言って現れた地点で俺らに恩返しとかなんやらしたいって思って助けたんかなくらいはわかる。それに、Aの言っていたペ神とも特徴が一致してることもある。

反応に困って何も言い出せずにいると、




【え、分かってたの…】



「心が読めるんかいな。」



なら喋らずに心の中で話してもええか、とか思っていると




【いや、言葉で言ってくれた方が聞き取りやすいから声に出して。

…全く、誰かさんと同じこと言って。】




「…？」




最後の言葉は意味がわからなかったが、そう彼は言うので口に出すことにした。




【それでな。俺の力ももう限界なんよ。たくさん使ってしまって。

死んで神様になったばかりなのにもう力を使い果たしてただの鳥に戻ってしまうなんて笑ってしまうよね。】




俺をここで時間を巻き戻すことを説明するために会わずそのまま巻き戻したのは、それだけで神様が持っている力を使ってしまうかららしい。

今回なぜのか、と聞いたら最後に話をしたいのと、ここに呼んでも呼ばなくても次で力を使うのが最後になるのは同じらしいかららしい。

そんなに変わらないならなんで最初呼ばなかったのかと聞きたかったがそれはこらえた。




【それで、時間を戻さなかったら君らは来世もなく、永遠にこの白い空間に閉じ込められる。】



ペ神いわくここは人間で言うところの天国らしい。

ここで本来ならば1人っきりでここに飛ばされ、次生まれる時の順番が来るまで自分の行ったことを振り返る時間にするらしい。

だが俺とAは何度か同じ時を繰り返した身。しかもそれを覚えている。そして何度も同じ人に殺された。

ゲームで言うと俺達はバグみたいな存在らしく、順番は永遠に来ることがなく、白い空間に閉じ込められる。

だからこそもう1度巻き戻さないといけないらしい。

1度2人のこれまでの記憶も消して、なおかつグルッペンに殺されないようにしないとバグは直らない。



【まあ、1度記憶を消したらもしも思い出したとしてもバグは直っているからそこはいいんだけど、問題は殺されない方法なんだよね。】



グルッペンに殺されない方法、か。

どれだけ過去に戻ってもその事は全く覚えてないから抵抗出来ぬまま殺されるだろう。

俺にはお手上げ状態だった。

zm 16 _ I know god→←zm 14 _ sky blue

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す