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3人で全員を無事逃がせたので私は才木さんに加勢しようと振り返る。
すると、ちょうど彼は吉岡さんに蹴られて飛ばされてしまったところだった。
「勝手なことすんな!」
銃が奪えてない!
誰よりもいち早く武器の有無を確認した私は、ドーパーが銃を手にしているのを確認した瞬間に才木さんの方に飛んだ。
私の体重で押し潰してしまうけどそんなの気にしていられない。
「死ね!!」
「才木さん!」
バァン!!
私は、尻もちをついていた彼に覆い被さる形で庇った。
右肩に衝撃が走る。
「ぁ…!」
硬い床に腹部からダイブした直後、撃たれたと認識した私は即座に左手で肩を抑える。
あまりの耐え難い痛みに引き攣れた声しか出ない。
激痛よりも燃えるような熱さが私を苛む。
顔だけを動かしてドーパーを見ると何故か苛立っていた。
「何で!何で当たんないんだよ!」
いや当たってるし何なら貫通してますけど!!
そう言い返したいけど呻き声しか出ない。
「田辺さん!」
後ろで才木さんが焦った声を出している。
「はっ、は…」
心配しないでと言いたいけれど、不規則な呼吸になってきているから喋る余裕がない。
圧迫止血している内にも手が段々濡れてくる。
そんなに血は流れてないって分かっているのに恐怖が体温を奪ってゆき、体が震えてしまう。
「くそぉ!!」
再度才木さんと私に銃を向けようとするドーパー。
駄目だ、この態勢じゃ避けられない…!
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クロ(プロフ) - た!!!さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しく思います♪なるべく今日中に更新したいと考えておりますので楽しみにしてくださいな (8月23日 16時) (
レス) id: 6b6cbcfbd1 (このIDを非表示/違反報告)
た!!!(プロフ) - はじめまして!この作品読むの楽しくてつい一気読みしちゃいました!更新楽しみに待ってます!!! (8月23日 15時) (
レス) @page48 id: 07f2555b89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロ | 作成日時:2025年8月6日 18時


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