ハロウィーン02 ページ2
ハリーとロンの言葉に、セレナは初めて二人にどろりとした暗い感情を持った。
「ハーマイオニー、行こう。二人には何を言っても響かないよ。
...どうも二人の認識では、私は箒を貰いたいが為にネビルを助けた事になってるらしい」
「違っ...！」
セレナはハーマイオニーの手を取り、引っ張るように寮へと向かった。
すれ違う時、ハリーとロンの表情が驚愕と困惑に染まっていたが、気付かないふりをした。
「ーーーセレナ、セレナ！」
「っ、あ...ごめん、ハーマイオニー。痛かったよね」
どれくらい無言で身勝手に歩いたのだろう。
いつの間にか太った婦人の肖像画の前まで来ていた。
セレナはハーマイオニーの声に慌てて手を離すと、彼女の腕が赤く染っていた。
やってしまったと傷ついたような表情を浮かべるセレナに、ハーマイオニーは心配そうに彼女の顔を覗き込んだ。
「良かったの？あの人たちと仲良かったじゃない...」
「うん。でも、友達を傷つけられた上に、偽善者ぶって箒を貰ったような言い方されて我慢出来なかった」
「セレナ...」
セレナはその日一日中、ドロドロとした黒い感情を持ちながら授業を受けた。
今までセブルスとしか触れ合わなかったこともあり、同じ歳の対人スキルなど持ち合わせていないため、仲直りの仕方もこの怒りの発散の仕方も知らなかったのだ。
何か言いたげにするハリーやロンに歩み寄ることも、心配そうな表情のハーマイオニーを安心させる言葉をかけることも出来ないまま、刻一刻と時間は過ぎた。
ーーー午後六時五十分。
ハリーと合わざるを得ないこの状況で極力距離を置きたかったセレナは、普段とは違いギリギリの時間にクィディッチ競技場へと出向いた。
その途中、ウッドが何やら大きな木箱を持って向こうから歩いてくるのが見えて声をかけることにした。
「こんばんは、ウッド先輩。その箱の中身って何が入っているんですか？」
「ウィンクルム、こんばんは。この中にクィディッチのセットが入ってあるんだ。今日はポッターと共にルールを教えようと思ってね。...確か、ウィンクルムはクィディッチを知ってたんだよな？」
「はい。たまに中継も見てて《トヨハシ・テング》が結構好きですね」
「君、渋いところをつくなぁ…ますます気に入った！今度ホグズミードでトヨハシチームのグッズを買ってあげるよ」
「ありがとうございます！楽しみです」
ウッドとの会話のおかげで先程までの鬱々とした気分が晴れたセレナは、ウッドに笑みを浮かべると彼は頬をうっすらと赤らめた。
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レン(プロフ) - pecoさん» pecoさん、コメントありがとうございます！夢主ちゃんには暗躍してもらって笑この長年続く因縁に決着つけて頂きますので、これからも夢主共々この作品をよろしくお願いします (2022年11月21日 20時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
peco(プロフ) - マルフォイ可愛いくて大好きです！夢主ちゃんにはぜひスリザリンとの溝脇を埋めて欲しいです！更新楽しみにしてます！ (2022年11月21日 19時) (レス) @page40 id: 513ec929f7 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - チーズバーガーをチーズぬきで！？さん» コメントありがとうございます(*^^*)更新遅めですが、楽しんで頂けたらと思います！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月13日 21時) (レス) id: b7c954aa2e (このIDを非表示/違反報告)
チーズバーガーをチーズぬきで！？ - セブルスが親だったら確かに厳しく育てられそうなイメージがあります。あっ、最近見始めました。ハリー大好きなので、ハリー落ち嬉しいです！今後の展開、ワクワクします(*^O^*) (2022年10月13日 18時) (レス) id: 658ba4281a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2022年9月4日 21時
