ただ、あなたが好きでした。 (ページ27)

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愛佳side

あれ、やっぱり自覚ないんだなぁ。
いやでも絶対Aも茜のことすきだよね？
2人ともめっちゃわかりやすいのになんで気づかないんだか～まったくもう。

愛｢Aは？あれからすきな人できた？｣

前にも一度、同じような質問をしたことがある。
その時はいないって言われた。それが本当だったのか嘘だったのかはわからないけど、私にはあの時から茜のことがすきなように見えていた気がする。

A｢うん、まぁね｣

苦笑いしながらAが言った。もしいたとしても言ってくれないかな、なんて思っていたのに案外すんなり。

愛｢告白しないの？｣

敢えて誰とは聞かない。間違ってはいないはずだから。

A｢その人はすきな人いるんだ！それは絶対に私じゃない、だから告白はしないかなぁ笑｣

そんな寂しそうな顔して何言ってんだか。
あーもどかしい見てるこっちはすんごいもどかしい2人ともヘタレすぎるんだよどっちかがアタックしないとなにも変わらないのに！！...まぁ私も当時は弱気だったけどさ。

愛｢なんでAじゃないって言いきれるのさー｣

A｢他の子にね、すきな子ってAでしょって言われてて、違うって思いっきり否定してた。それがなによりもの証拠じゃない？｣

それは咄嗟の隠しだろう。はいそうですなんて言えるわけがない。それに気づかないのがこのド天然。

愛｢どうだろうね、それ本当にその子の本当の気持ちなのかはわからなくない？｣

A｢なんか、すごいねまなか。相手が誰だかも知らないのにそんなに言えちゃうなんて。恋愛慣れしてるの？｣

不思議そうに言われた。相手はどう考えてもあいつしかいないからね...というか恋愛慣れってなんとなく聞こえ悪くない？そんなことない？なんかタラシみたいに思われたらやだなぁ。私はもちろんぺー一筋。

愛｢人に相談されることはよくあるからさ。｣

ﾋﾟﾛﾝ

あ、LINEがきた。通知を開くとどうやら鈴本からみたい。

鈴『まなか？今どこにいんの』

なにいきなり。Aがスマホ見だして自分の世界入ってるから私もLINE返しちゃお。

愛『カフェ！』

鈴『織田の家来れないのー？今から』

愛『え、今？どうだろちょっと待ってね。』

織田の家かぁ、行きたいっちゃ行きたいな。

愛｢ねぇA、今日はここら辺で解散する？｣

A｢あーおっけいおっけい。ありがとね話聞いてもらっちゃって。｣

愛｢全然！こちらこそいきなりなのにありがとねほんと。｣

カフェで解散した。