実験体は逃げ出したい【降谷零】

逃げる準備は整っている ページ32

「なんで君が此処に…」


「言ったでしょ？守るって。」


コナンくんが立っていた。


「さ、昴さんが車を止めてくれてるから早く。」


彼の背中を俺は追って路地裏から出た。


どうやらこの事も想定内だったらしい。もう空港は取ってあると聞かされた。


「何から何まで…ありがとう。」


「暫くは会えないけど連絡頂戴ね」


「うん。沖矢さんもありがとう。」


「友人を助けるのは当たり前の事なので。」



俺はこれからFBIにお世話になる。


「ごめん。兄さん。」


徐々に離れていく地面を見てそう呟いた。






「久し振りね！ヤミズ！」


「お久し振りです！ビアンカさん！」


皆明るく向かい入れてくれたのでほっとした。だけど今度から監視役がつくと知らされたときは少し動揺した。


「しっかし警察の目を盗んで逃げ出すとは…凶悪犯だったら相手したくなかったわ。」


「俺もそう思います。」


あははと談笑するが、時差ぼけで眠たい。目を一生懸命開けようとしてる姿を見て仮眠室に誘導してくれた。


「何から何まで…ほんとすみません。」


「良いのよ！シュウが丁寧に扱えって言ってたんだから！」


何で俺に此処まで良くしてくれるのがわからない。コナンくんも赤井さんも。


安心したせいかぐっすりとお休みしました。

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