Angel Tattoo [Kim Taehyung]

35話 ページ35

『テヒョンさん、おかえりなさい』

『ただいま、眠くない？』

『大丈夫です』

『そう、よかった』

また12時ぴったりにテヒョンさんが一時帰宅。一緒にダイニングへ向かう。

「ヒョン、ジニヒョンがいつ頃来るかって俺の携帯に連絡入ってましたよ」

『そうだなあ。A、いつ行きたい？』

『私ですか…？』

『うん、A決めていいよ』

『テヒョンさんにお任せします』


私が決めるなんてそんな厚かましいことできない。

『ほらね、謙虚でしょ？じゃあ7時くらいに行くよ、そう伝えといて』

「わかりました。じゃあ俺はこれで」


ジョングクさんが出ていってテヒョンさんと二人きりになった。

『A、会社来る？』

『え？』

『いつも時間潰すの大変でしょ？今日に限らず毎日来るといいよ、そのまま俺と外食すればいいし』

『テヒョンさんが迷惑じゃないならお邪魔してもいいですか？』

『迷惑なわけないよ、じゃあ決まりね。食べようか』


いただきますをしてパスタに手をつけながらテヒョンさんが言った。

『Aは何が好き？読書？ゲーム？鑑賞？したい事でもいいよ、なんでも言って』

『えっと…教養を身につけたい、です』

『教養？Aには充分あるのに』

『その、たまにテレビに写っている人の話が理解できないんです。言っていることが分からなくて』

『不安だったんだね、いいよ。専門の人付けてあげる』

『ごめんなさい、ありがとうございます』

『いいんだよ、言ってくれて嬉しかった』



私とテヒョンさんの皿は空っぽになっていた。

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