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それからは毎日、普通に良い生活を送れていた。
朝は美緒と一緒に登校。以前は毎日行っていた資料室も、週1の頻度になった。
昼休みは汐崎と平山といる。途中から美緒も加わり、今は4人でお昼を食べている。
放課後は、まだ仮入部期間だからそれぞれが入りたい部活のところへ。汐崎も弓道部にいたから少し驚いたけど、知り合いがいて安心した。美緒と平山は男バス。
帰りは、そのまま同じ部活の人同士で帰るようになっている。平山と美緒。汐崎と私。
別に、特に不満はなかったし、それなりに楽しく過ごせていた。
そんなある日。
「あれ。月曜日いたのに、また来たの?」
「教室の中、誰もいないので。暇つぶしに来ました」
「そっか。特に何もないけど、どうぞ」
朝。ただの気分で週に2回目の資料室へやって来た。
先生は、資料室に置いてあったデスクに向かって、プリントの丸付けをしている様。
私は寝転がって、イヤホンで音楽を聴きながら読書。
床に寝転がるのが、意外と良いと気付いた今日この頃。 最初は先生に注意されたけど、私が聞かないのでいつの間にか何も言われなくなった。
「椎名さん。オレ丸付け終わったから、こっちの椅子に座る?」
「大丈夫、です」
本を読みながら答える。
「そっか」
そして十数分後。
目が疲れてきたから、少し休ませるつもりで本と目を閉じると、
私はそのまま眠ってしまった。
********
「椎名さん、起きて。もうチャイム鳴るよ」
その声で、はっと目が覚める。
私、いつの間にか寝ていた?そう思いながら目を擦りつつ起き上がる。
「寝ちゃってたんだね」
先生が笑いながら私に近づいて、手を伸ばした。
「え?」
何だいきなり、と思っていたら、先生は私の髪を直してくれていた。
「髪、長いね」
「それなりには」
変な気分。
気のせいかもしれないけど、最近、先生に髪や手を触れられることが多い。以前は別にどうでもよかったけど、最近少し気にしてきた。
もしかして、私を子供扱いしている?
「……私は大人だと思うけど」
「え?」
「何でもないです」
戻ろうか、と言われ、資料室から出る。
先生がカギをかけている間、ふと私は階段の方に目をやると美緒がいることに気づいた。あっちも気付いて目が合ったけど、いつもの美緒とは違ってそれはすぐに逸らされた。
……どうしたんだろう。
美緒の行動に少し違和感を覚えた。
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めぐむ(プロフ) - Sakuraさん» Sakura,読んでくれてありがとう! (2017年12月28日 10時) (レス) id: b32ef37eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Sakura(プロフ) - 可愛いお話(*^^*) (2017年12月27日 18時) (レス) id: 085712002d (このIDを非表示/違反報告)
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