いっそ嫌ってください【鬼滅の刃】

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少しの沈黙が続いた中。
それを破ったのは天井裏から現れた
蜜璃さんと伊黒さんだった。









「ハッ、何だかAちゃんの身の
危険を感じる……！！」









さながら猫のようにｼｭﾀｯと着地する様に、
私はもはや声も出なかった。




忍者かあんたらは。




私が遠い目でお二人を見ていると、伊黒さんは
こちらをじとりとした目で見てこう言った。









「勘違いするなよ。
俺はただ甘露寺についてきただけだ」



「アッ、はい……」








何なんだろうこの人……。
俗に言うツンデレ属性なのだろうか。



ていうか何だかんだ皆さん声聞こえとるんやん…
何この温度差。



私や咲ちゃんがぽかんと口を開けて
呆けていると、あれよあれよと言う間に
そんなん感じでどんどん人が増えていった。



柱の方々がほぼ集まったが、皆さん暇なの？
てか何この状況、怖い。



……コレは、詰んだ、のか？




段々と脳が正常に機能しなくなっていった。
脳のキャパ越えが凄まじい。





てか皆さん、登場にクセがありすぎ。
何でこんな時に限って皆さんボケるの……？




一応退職を覚悟しておこう。
さっさとこの状況を説明しなくては……。









「み、皆さん！助けてください！！
Aさんが、急に私の腕を切りつけてきたんです！！私……怖いです！！」









先に口を開いたのは咲ちゃんだった。
今度こそ詰んだわ、はい詰んだ、オワタ。




……反論する気分にはなれなかったけど。









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実を言うと私は今、とても安心している。
…私は、ずっと鬼殺隊をやめたかった。




私は、悪質なストーカーに悩まされていた。
どんな人かは分からないが、それが尚更
恐怖に拍車をかけた。





後を付けられているように感じるし。
いつも視線も感じる。






それだけならまだしも、毎日のように
手紙を送ってくるのだ。






手紙には、「今日は疲れたでしょう？
なんてったって2回もコケたしね」
「いつも頑張ってるよね、見てるよ」なんて
趣旨のことがいつも書かれている。






まるでいつも見張られているようで、
気味が悪かった。







中には動物の死骸などを贈り物として
送ってきたこともあった。







いくら自意識過剰と言われても、
もう限界だったのだ。







……ある意味コレは、とてもラッキーなこと
なのかもしれない。







そうやって、考えてしまうようになってきた。






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