貝は閉じる ページ4
｢ciao、あなたは霧の守護者の六道骸ね？｣
｢…その呼び方は好きませんが、まあ良いでしょう。｣
｢本当はボス同士でお話したかったのだけれど、私は術士だし今ボスさんは忙しいでしょうから、仕方ないわね。｣
お前のせいでな、と返したくなるような言葉だがそれよりも六道は彼女がボスであることに驚いていた。
｢おや、あなたがボスでしたか。申し訳ありません、まさかのこのことボンゴレ本部まで出向いて下さるとは思っていませんでしたので。｣
｢だって、問題ないんだもの。｣
お互い笑っているが雰囲気は最悪。
お茶出しに来たらしい六道の部下が震え上がるほどだ。
｢…で、世間話するために呼んだわけでもあるまいし、さっさと本題に入ってくれない？私、これでも結構忙しいの。｣
不敵に笑って足を組んだAは言う。
その姿には若いながらもボスとして人の上に立っているだけの風格があった。
しかし、それに怯む六道ではない。
｢ボンゴレの同盟ファミリー潰しで、ですか？｣
負けず劣らずの不敵な笑みを浮かべて問うた六道にAは声を上げて笑った。
｢あら、意外ね。喧嘩売られてることに気付いてたなんて。｣
｢…ほぉ。ならなおのこと。何故ここに来た。｣
組んだ手の上に顎を乗せ、六道は言う。
その顔は、もう笑っていない。
｢それはもちろん…｣
“ついでに、ここを潰そうと思って。”
カチャリ
Aが返答するが早いか…四方から突き付けられた銃口。
六道は最初から様子見のつもりなどなかったのだ。
｢ならば、ここで死んでもらいます。｣
その言葉と同時に、先程まで幻覚で潜んでいた六道の部下4人がAを囲んで引き金を引いた。
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作者名：もこ | 作成日時：2019年2月8日 19時
