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坂田さんと別れた私はマンションへ戻った。
驚いたことにリビングには出て行ったはずのしんちゃんがいた。
しんちゃんは椅子に座って私の帰りを待っていた。



「……しんちゃん?どうして…」



「ごめん、俺どうかしてた。Aとの時間が少なくなってイライラして八つ当たりして……馬鹿だよな、俺」



しんちゃんは椅子から立ち上がると私の目の前に来た。
ただ黙ってしんちゃんを見つめることしか出来ない私を優しく抱きしめる。



「ごめんほんとに……許してくれるよな?」



私はしんちゃんの胸の中で静かに頷いた。
顔を上げるとしんちゃんは優しく微笑んでくれる。
私って本当に馬鹿だ。
こんなことですぐに彼を許してしまう。



「私も色々言ってごめんね…」



「ううん、良いんだ。俺も言い過ぎたし。それよりずっと外にいたのか?」



「公園に頭冷やしに行ってただけ。あと…」



坂田さんのことを話すのに躊躇った。
もちろん私と坂田さんは何もやましいことはない。
それでもしんちゃんに彼以外の話をする気にはなれなかった。



「……引越しの片付け、業者に依頼したから大丈夫だよ」



「ああ、そうなんだ。まあ確かに。その方が早いし疲れなくていいよな」



「明日の午前中に来るけど────」



「なら俺どっか行ってるな。邪魔しちゃ悪いし家にいても気まずいし。あ、でも飯代だけ貰っていい?」



決してNOを言わせないしんちゃんの目。
私は逸らすことが出来ずただ頷いた。
そして胸がチクって痛むの。

しんちゃんが戻ってきた理由は結局"それ"なんだね。
それでも私はそうすることでしか彼を繋ぎ止められない。



「A…」



とろけるような甘い甘いキス。
しんちゃんは私の服の中に手を入れた。
久しぶりに抱いてくれるんだね。
でもすごく寂しいよ。

都合が良い時しかしんちゃんは私を抱かないもん。
でも抱かれる度に嬉しくて全てを投げ出したくなる。
何も考えたくなくて、現実から目を背ける。

馬鹿にしないで。
そのひとことすら言えない。
お願いしんちゃん。
心から私を抱いてよ。

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- とても良かったです!ゆっくりでもいいので更新待ってます! (2022年12月17日 17時) (レス) @page37 id: 0db889cc25 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - 瑠々亜さん» 返信、ありがとうございます!とういうことでしたか…なるほど。頑張ってください!応援してます! (2019年9月2日 20時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - のん@天使から墮天使さん» コメントありがとうございます。ちゃん呼びはただの愛称なので深い意味はないです(><)更新頑張ります! (2019年9月2日 14時) (レス) id: d64c66c7f1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - 亜水さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです(><)更新頑張ります! (2019年9月2日 14時) (レス) id: d64c66c7f1 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - 最初自意識過剰かなと思ってしまったけど…読んでみて良い話!夢主はなんで恋人のことを[〜ちゃん]と呼んでたのか知りたい…。夢主、辛いだろうなぁ…僕は恋人なんぞ居ないから分からんが…別れてしまえ((酷い 銀さんとくっ付けぇぇぇ(( 更新頑張ってください! (2019年8月25日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠々亜 | 作成日時:2019年8月17日 21時

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