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「同棲なんて聞いてませんよ!」


「(今日も平和ですねぇ…)」




敦の悲痛な叫び声が聞こえるが、今日もいい日だと窓から街を見て思う石燕。

どうやら、敦は鏡花との同棲に反対のようだ。だが鏡花は一切気にしていない。



「だったら、鏡花ちゃんは石燕さんと同棲で良いじゃないですか?!」




いいでしょう?石燕さん!、と、言う敦。



敦は知っていた、石燕は後輩の頼みに弱い事を。
しかし…





「いやいや、何言ってんの敦君」

「私は無理ですよー。」






そんな期待も太宰と石燕の所為で一瞬で消え去る。



「どうしてですか?!」




大声で取り乱しながら言う敦。




「私、実家暮らしなので」

「しかも、横浜の端っこだから大分通勤に時間が掛かるのだよ。」



だから無理です。と、笑う石燕。



「…そんなぁ…」

「いいかい?敦君…」



落ち込んでいる敦に、何か言い出す太宰。



「(敦君、遊ばれていますね。)」



素直に何でも信じる敦で遊ぶ先輩(笑)の太宰。





「…石燕さん」

「あら、どうしました?鏡花ちゃん?」




前はお姉さんと呼んでくれた鏡花も今では石燕さんと呼んでいる。
そんな鏡花は頬を赤らめ言う。




「あの時、『また会おう』って言ってくれて…ありがとう。」




語尾がだんだん小さくなっていったが礼を言う鏡花。





「まぁ…なんて可愛らしいんでしょう。」

「⁉」





そんな鏡花が可愛くてしょうがない石燕は、鏡花を抱擁する。




「あ!お姉様、このナオミもギュッてしてください!」

「えぇ。もちろん!」




ナオミと石燕で鏡花を挟みながら、抱擁する石燕。




「(…今日は平和だねぇ…)」



その姿を見て思う、与謝野がいた。

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作者名: | 作成日時:2021年2月28日 20時

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