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画面の《No》の部分に触れる。
キリトの誘いを断りました、の文言とともに、メッセージ画面が砕けて消えた。
……視線の先で、キリトが傷ついた顔をする。
「ごめん。でも、私は攻撃には参加しないから」
「……どういうことだよ？」
「これ、使う」
言って、鳩笛(オカリナ)を取り出すと、キリトは納得して頷く。……まだ微妙に不満そうではあるが。
その横で女性フェンサーが首を傾げていたから、私は説明するべく口を開いた。
「……私は、《音楽》スキルを取ってるから。私が奏でた曲を聞いた人にはバフ効果がつくの」
「ばふこうか？ ……って何？」
「……簡単に言えば、プレイヤーにとって有益な効果。私のはまだスキルレベルが低いから、攻撃力しか上がらないし、持続時間も短いけど……ないよりはマシだと思うから」
「でも、それがなんでパーティーを組まないことに繋がるの？」
「……パーティーを組むと、バフ効果はパーティーメンバーだけに固定されてしまうの。ソロの場合は、周囲にいる演奏を聞いた人を強化してくれるけど」
「え、そうなの？」
「……PK制度があるMMOはだいたいそう。じゃないと、自分を殺そうとしてる相手まで強くしちゃうことになる」
「ぴーけー？」
「……player killの略。プレイヤーがプレイヤーを殺す行為のことや、またはそれをする人。ここではカーソルの色からオレンジプレイヤーと呼ぶけど」
「ふーん……」
しきりに頷く女性フェンサー。
私は咳払いをすると、ところで、と彼女に向き直った。
「……というわけで、パーティーを組んでない私には貴女の名前がわからない。……から、教えてほしい。私はA。貴女は？」
「？ 私はアスナよ。えっと、Aさんって呼べばいいの？」
「……MMOでの名前にさん付けはいらない。もともとが偽名みたいなものだから、呼び捨てが一般的。私もアスナって呼ぶから」
「わかったわ。……えーと、よろしくね？」
そこで初めて、女性フェンサー──アスナの雰囲気がほんの少しだけ和らいだ気がした。同じ女性プレイヤーだから親近感を持ってくれたのだろうか。
こちらこそ、と微笑んで握手を交わしていると、俺に対する態度と違くない……？？ という嘆きが聞こえた(私にはどうにもできないので放っておいたけど)。
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Kizuna(プロフ) - わあああすみません！！！ご指摘ありがとうございます(>o<") (2017年3月7日 14時) (
レス) id: 62524f433b (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいねー (2017年3月7日 13時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kizuna | 作成日時：2017年3月3日 20時
