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「出ないなー」
「でないね……」
ぼやきながらもきっちりリトルネペントを仕留めるキリト。
対して私は精神的な疲労からモーションに失敗。ソードスキルが発動せずに、後方に飛び退いてツタの攻撃を避けなきゃならなくなった。
(……なんで、こんなことしてるんだろ……)
キリトを見つけてしまったことはもう仕方がないとして、ホルンカに着いたら早々に別れようと思ってたのに。
『え？ なんでだよ？？ Aも《森の秘薬》クエやるだろ。一緒にやろうぜ』
『……あれ、一人用だったと思うんだけど』
『でも花つきを出さなきゃいけないのは同じだろ。俺、リアルラック系は苦手で。あれはノーマルを斃すほど出現確率が上がるけど、絶対すごい時間かかるし……でもAが協力してくれたらその分はやく終わるかも』
もちろん胚珠が二人分集まるまで付き合うし、俺のこと助けると思って頼むよ！ と手を合わせる。
そこまで言われて断れるヤツがいるだろうか。いや、いない(反語)。
(……というか、いないと言って……)
お願いだから。
でないとまんまと押しきられた私の立場がないじゃないか。
なんて言い訳するのも虚しくなって、目の前のリトルネペントに意識を集中する。
避けたツタが空振って地面を穿ち、次いで引き戻されるのに合わせて一気に距離を詰める。
フシュウウウ！？ と戸惑ったような鳴き声が上がるが、その反応すら遅い。
腰の鞘から剣を引き抜く、その動作に合わせ一閃。
斬撃は狙い違わずウツボカズラみたいな胴体にヒット。振り切った剣をすかさず反転させて追撃し、今度は空中でふよふよしていたツタを断ち斬った。
攻撃手段を失って怒ったのか、リトルネペントが腐蝕液発射の予備動作をとる。
いまの連撃でネペントのHPが半分をきったのを確認しつつ、腐蝕液を回避。
それが止んだタイミングで────
「…………っ！」
剣を右に大きく引く。
今度こそシステムが初動モーションだと判定し、ソードスキルが発動。
単発水平斬撃技《ホリゾンタル》。
見えない力に引っ張られるようにアバターが地面を蹴り、薄水色の光をまとった剣を、前方のリトルネペントめがけて振り抜く。
………それが決定打になった。
フシャアアアア！！！ と聞き苦しい断末魔を上げてリトルネペントは蒼く凍りつき。
直後、硝子が割れるような効果音とともに砕け散った。
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Kizuna(プロフ) - わあああすみません！！！ご指摘ありがとうございます(>o<") (2017年3月7日 14時) (
レス) id: 62524f433b (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいねー (2017年3月7日 13時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kizuna | 作成日時：2017年3月3日 20時
